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棒を利用した手のエクササイズ(3)
今回の練習は、棒を握った状態から指を離していくためのシンプルな練習となります。レバーの様に棒で指を開く練習です。これはただ棒から手を離すテクニックではありません。麻痺側の手のトレーニングです。
棒の練習では、自身の持ちうる最大限の麻痺側の力を引き出そうと心掛けて下さい。 同じ脳梗塞の方でも人それぞれ筋肉の緊張の具合は異なります。上記の心掛けをしながら練習を行うほど、筋肉の緊張が落ち着き、「握る」「離す」というコントロールがしっかりできるようになってきます。
手指が伸ばせるということは、手が機能的に使えるようになる指標となるので、脳からの指令で指が開けるように一生懸命練習する必要があります。 麻痺側を助けているように見えて、過剰な補助をしていない今回のような練習は指を開いていくために大切となります。
【運動のポイント】
① 非麻痺側の手を活用して麻痺側の手で棒の下側を持ちましょう。非麻痺側の手で上側を把持します。非麻痺側の手は前方に手の平が向いた状態です。
② 非麻痺側方向に非麻痺側の手で棒を半回転させて、上方にあった非麻痺側の手は同側の脇腹に位置します。その際、下方にあった麻痺側の手は非麻痺側の動きに誘導され、上方に回転し、顔の前方に位置しています。
* 良い手がコントローラーの役割で、棒を通して麻痺側の手が誘導されます。
③ さらに、棒を非麻痺側の方へレバーの様に回転させてみましょう。そうすることで、特に小指側を開いていく効果があります。
④ 棒の傾きを戻します。次に麻痺側方向へ棒を傾けていきます。そうすると麻痺側の手は棒を持っているのが大変になり棒から離れやすい状態となります。
⑤ その位置から、非麻痺側の手で棒を開始位置まで半回転させます。回転させたら指を意図的に開こうと集中し、棒から手を離しましょう。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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