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脳卒中の後に生じる様々な人格変化について以下の3点でお伝えします。
①3つの人格変化
②人格変化の原因となる脳の部位
③態度と生活様式の変化が人格に与える影響
それでは見ていきましょう。
人格とは個人の特徴的な考え、感情、行動のパターンのことであり、顕在的・潜在的なもの両者を含めます。
考え
記憶力、思考力、論理性などは脳卒中によって影響を受ける可能性があります。
例えば、脳卒中により忍耐強くなったり、逆に我慢できず短気になってしまったりすることがあります。
同じ脳卒中はひとつとしてないため、人格変化も人それぞれで異なります。
感情
脳卒中のあとに、うつや心配症になったり、悲しみに暮れてしまったりする可能性があります。
逆に、前頭葉の損傷で心配事が少なくなり、性格が明るくなったという報告もあります。
また、「脳卒中になっても運よく生きることができた」と前向きにとらえる方もいらっしゃいます。
行動
脳卒中後に運動能力の低下から行動に変化が生じる可能性があります。
例えば筋肉質で屈強な身体の持ち主が、脳卒中を境に動くことが困難となってしまい、人格も変わってしまうことがあります。
脳の特定の部位である小脳、もしくは前頭葉を損傷した場合、人格変化が生じる可能性があります。
小脳は何かを実行する際に働く部位、前頭葉は感情や意思決定、判断を担う場所です。
これらの部位の損傷は直接的に人格が変わる原因となります。
脳卒中により、生活様式も大きく変わります。
料理、洗濯、会話と普段の何気ない生活に大きな時間と労力を要することになり、おのずと生活様式は変化していきます。
これらの変化が人格変化を生じうるのです。
脳卒中後の人格の変化は多かれ少なかれ必ず生じると思います。本人も周囲にいる方も精神的なストレスが増える可能性が高いです。人格変化の原因を専門家などに説明してもらい、相談すること、同じ悩みを抱えるひとと話しあうことなどで心の負担を和らげていくことが必要になると思います。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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〒113-0033 文京区本郷2-8-1 寿山堂ビル3階
ニューロリハビリ研究所 STROKE LAB
電話番号:03-6887-5263
メールアドレス:t.kaneko@stroke-lab.com
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膝関節は螺旋関節分類されていて大腿骨、膝蓋骨そして脛骨の3つの骨で構成されています。他の教科書では蝶番関節や顆状関節と書かれているものもありますが、今回は国家試験的に正しい螺旋関節として説明していきたいと思います。
螺旋関節と蝶番関節は似たような形をしていますが、蝶番関節と螺旋関節の大きな違いは言うのは軸の取りにあります。
蝶番関節の軸はまっすぐなのに対して、螺旋関節は斜めになっています。純粋な膝関節の屈伸運動だけではなく少し軸が偏った回旋運動が入るのが螺旋関節となります。ですので、膝関節の運動は屈曲、伸展だけではなく軽度の外旋運動を伴うとされています。
この膝の回旋運動をスクリュー・ホーム・ムーブメントと言います。
スクリュー・ホーム・ムーブメントとは何かと言うと、足を浮かせ膝が曲がった状態から伸ばしていくときに最終伸展域の少し手前(10°位手前)のところで下腿が外旋方向に動くことを言います。蝶番関節と違って螺旋関節ですので最終伸展領域に入って外旋が起こります。
このスクリュー・ホーム・ムーブメントはOKC(オープン・キネティック・チェーン)の状態の時だけ起こります。OKCとは足が地面から離れて固定されておらず、自由に動くことができる運動のことです。
私たちが地面に膝を伸ばし立っている状態のCKC(クローズ・キネティック・チェーン)では、足が地面に着いて止まっているわけなので膝が伸びていったとしても下腿は外旋することができません。下腿が外旋しないため、下腿の上にある大腿骨が内旋をしていくことで相対的に下腿が外旋していくような膝の中の仕組みを作っています。
このような膝の構造がありますので、ただ膝を屈曲したり、伸展したりするだけではなく、回旋運動も一緒に加えて屈曲・伸展の可動域練習をすることによって膝関節の純粋な動きを引き出すことができ、より専門的に膝の動きを誘導することができます。
膝関節の屈曲と可動域制限は、太ももの前面についている大腿四頭筋と言う筋肉が原因になることが多いです。
①仰向けで股関節を90°曲げた状態にし、大腿部を固定します。
②かかとがお尻に着くように膝を曲げていき、キープします。
①膝を少し伸ばした状態で伸ばしたい足の、足の裏を施術者の胸に付けます。
②膝関節を曲げていくと同時に下腿を内旋の方向(下腿を内側に捻る動き)に手で押し込んでいきます。これを何度か繰り返していきます。
※スクリュー・ホーム・ムーブメントはOKCで起こるため、足首は固定しないように気をつけましょう。
もし対象者の方が膝の曲げ伸ばしに協力できるのであれば一緒に曲げ伸ばしを行い、筋肉を使いながら可動域を広げていくのも練習も良いかと思います。
膝関節伸展の可動域制限は、ハムストリングスと言うお尻から太もも、膝の後ろに付いている筋肉が原因となることが多いです。
①股関節を屈曲し、片手で大腿を固定しておきます。(余裕がある場合は大腿部の前面の筋肉を引き出しておいてあげます。)
②反対の手で膝を伸展の方向に伸ばしてキープします。
①仰向けの状態で伸ばしたい足の、足の裏を施術者の胸に付けます。
②膝関節を曲げた状態から、伸ばしていくと同時に下腿の外旋(下腿を外に捻る動き)の動きを手で誘導していきます。これを何度か繰り返していきます。
※スクリュー・ホーム・ムーブメントはOKCで起こるため、足首は固定しないように気をつけましょう。
もし対象者の方が膝の曲げ伸ばしに協力できるのであれば一緒に曲げ伸ばしを行い、筋肉を使いながら可動域を広げていく練習も良いかと思います。
【開始肢位】背臥位で股関節屈曲位
【参考可動域】130°
【基本軸】大腿骨
【移動軸】腓骨(腓骨頭から外果を結ぶ線)
①ゴニオメーターを基本軸の大腿骨に合わせます。
②膝関節を曲げ、これ以上曲がらないところでストップします。
③移動軸をゴニオメーターに合わせます。
この時の角度が130°以下だった場合、膝関節屈曲の可動域制限があると言う判断になります。
【開始肢位】背臥位
【参考可動域】0°
【基本軸】大腿骨
【移動軸】腓骨(腓骨頭から外果を結ぶ線)
①ゴニオメーターを基本軸の大腿骨に合わせます。
②移動軸の腓骨頭と外果を結ぶ線にゴニオメーターを合わせます。このときの角度が0°以下だった場合、膝関節心手の可動域制限があると言うことになります。
③逆に膝関節が5°以上伸展する場合には過伸展している状態になるため、膝の緩さを測るための指標になります。
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その中でも前腕回外運動はパワー重視の運動に必要となっております。この位置で肘を曲げていくときに上腕二頭筋がとても重要になります。上腕二頭筋の作業は肘関節の屈曲と前腕の回外にも作用していると言われています。
一方で前腕の回内の運動は巧緻運動に関与されると言われています。巧緻動作とは、細かい運動のこと、操作等に関与されています。パソコン操作、ピアノ操作、裁縫などが挙げられます。日常生活の中で回内の運動の方が多く回外運動の機会はそもそも多くは無い。
回内動作が多くなると回外方向に行きづらくなってしまいます。その原因として円回内筋、方形回内筋の2つが挙げられます。
ギプス固定など長期間の固定によって前腕の回外運動の制限になります。脳卒中後の方で肩関節の亜脱臼予防のため三角巾を使う方では、前腕を回外で固定するため長期間の三角巾の使用も方法によっては関節拘縮を起こしやすくなる可能性があります。前腕の回外運動、もしくは回内運動の可動域制限を受けやすくなります。
前腕回外の可動域練習を行います。前腕には回内という運動もありますが特に可動域制限が出現しやすいのは前腕回外のとなっておりますので、前腕回外に着目して可動域練習を紹介します。
前腕の回外の可動域制限になる原因としては上腕骨の内側上顆から橈骨の外側についている円回内筋と言う筋肉が原因になることが多いです。円回内筋の作用は前腕の回内運動、肘の屈曲方向にも働きますのでここが硬くなると肘が伸びきらない状態になります。方形内勤は手関節付近にある筋肉です。
①開始姿勢は前腕の下にタオルを入れてあげることで円回内筋を少しリラックスでき、より効果が発揮されやすいです。
②①の状態をキープして片方の手で上腕骨を安定させておきます。
③もう片方の手で円回内筋が位置している前腕のボリュームゾーンの部分を持ってあげて前腕の回外運動方向へ動かします。
回外運動を行った際に抵抗が強すぎてしまいなかなか回外運動に誘導できない人には、
①先ほど実施した方法と同じように持ちます。
②一度回内運動と肘関節屈曲の方向へ動かしていきます。
③その後前腕回外運動を引き出していきます。この動きを反復し、前腕の回外運動が出てきたらタオルを取ります。
次により肘が伸びた状態で前腕の回外運動を促していきます。
①片方の手で肘の部分を止める
②もう片方の手関節の近い部分を持ち、前腕の回外運動を促していきます。何度か方向を誘導していき、より回外運動を引き出していきます。
前腕回外の動きです肘を90度屈曲位にも持っていきここから外側に開いていく動きを回外運動といいます
【参考可動域】90度
【基本軸】上腕骨
【移動軸】手指を伸展した手掌面
【判定基準】角度が90度位以下の場合夜は回外の運動制限があり
運動方向は先程の前腕回外運動とは逆で手のひらを内側にもっていく運動となっております。
【参考可動域】90度
【基本軸】上腕骨
【移動軸】手指を伸展した手掌面
【判定基準】角度が90度位以下の場合夜は回内の運動制限があり
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歩行においては、外返しと外転と言う動きは特に維持しておくべき可動域になってきます。
歩行の時になぜ外返しと回転が必要かというと、足を振り出す際に足が内転して内返しに入ってきてしまうと内反と言う動きになってしまいます。
この内反という状態だと足先が地面に引っかかり、つまずいたりしてしまうので転倒するリスクが高くなります。ですので、足を振り出すときの足部の動きにおいては、しっかりと外返しと外転の方向で可動域が維持されている必要があります。
足関節には背屈・底屈・内返し・外返し・内転・外転の6種類があります。
内返しの動きは、回内-内転-底屈の複合運動であり、外返しは回外-外転-背屈の複合運動となります。
①片方の手で足首を持ち安定させます。
②反対の手で踵を持ちます。
③踵を上下左右の方向へぐるぐると回すことで内返し・外返し・内転・外転を同時に可動域を広げることができます。
最初に説明した通り、歩行において足関節の外返しと外転の可動域が制限されてしまうと転倒のリスクが高くなるため、外返しと外転の可動域はより柔らかくする必要があります。
①片方の手で足首を持ち安定させます。
②反対の手で踵を持ちます。
③足関節を背屈の背屈(足が上に曲がる動き)の方向へトレッチを加えていきます。
④背屈しながら小指側に倒していくことでより外返しの可動域訓練になります。
そして外返しの動きが制限されると、小指側の筋肉が外側に動かなくなっていきます。その結果、親指側の筋肉が短縮し、小指側の筋肉が内側に入ってきてしまうことになります。
足の裏側も柔らかくしていくとすると開始の動きが出てくる可能性もあります。
①足の裏を両手で把持します。
②小指側のほうの筋肉を外側に開くようにしながら小指側をしっかりと持ち上げ、ストレッチをかけていきます。
内返しの動きとは、親指側が上に上がる動きになります。
【測定肢位】膝関節屈曲位で行う
【参考可動域】30°
【基本軸】下腿軸への垂直線【移動軸】足底面
①基本軸にゴニオメーターを当てます。
②内返しの方向に足を動かしていきます。
③足が動かなくなったところでストップし、動いた移動軸にゴニオメーターを合わせます。
この時に出たこの角度が内返しの可動域となり、これが30°以下だった場合可動域制限があると言う判断になります。
外返しの動きは先ほどとは逆に小指側が上がっていく動きになります。
【測定肢位】膝関節屈曲位で行う
【参考可動域】30°
【基本軸】下腿軸への垂直線 【移動軸】足底面
①基本軸にゴニオメーターを当てます。
②外返しの方向に足を動かしてきます。
③足が動かなくなったところでストップし、動いた移動軸にゴニオメーターを合わせます。
この時に出たこの角度が外返しの可動域となり、これが20°以下だった場合可動域制限があると言う判断になります。
内転の動きと言うのは親指が内側に水平に動いていくような動きになります。
【測定肢位】端坐位
【参考可動域】20°
【基本軸】第1中足骨と第2中足骨との間の中央線
【移動軸】第1中足骨と第2中足骨との間の中央線
①基本軸にゴニオメーターを当てます。
②内転方向に足を動かしていきます。
③足が動かなくなったところでストップし、移動軸に合わせてゴニオメーターを動かしていきます。
この時の角度が足関節内転の可動域となり、これが20°以下であれば可動域制限があるという判断になります。
外転の動きと言うのは親指が外側に水平に動いていくような動きになります。
【測定肢位】端坐位
【参考可動域】20°
【基本軸】第1中足骨と第2中足骨との間の中央線
【移動軸】第1中足骨と第2中足骨との間の中央線
①基本軸にゴニオメーターを当てます。
②足を外転の方向へ動かしていきます。
③動かなくなったところでストップし、ゴニオメーターを当てていきます。
この時の角度が足関節内転の可動域となり、これが10°以下であれば可動域制限があるという判断になります。
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足関節の背屈の動きと言うのは足首が曲がり、つま先が上にあがる動きを背屈すると呼びます。参考可動域は20°になります。
背屈を行う主な筋肉には前脛骨筋があります。
足関節の底屈の動きと言うのは、足首が伸びてつま先が下に倒れていく動きのことをいいます。参考可動域は45°となります。
底屈を行う主な筋肉は腓腹筋やヒラメ筋があります。
①膝を曲げた状態で自身の膝を相手の膝の下に入れます。
②片手で対象の足の足首を持ちます。
③反対の手で足の裏に手を回し、かかとを持ちます。
④左の手は動かさず、足の裏に入れている手を使って足首を背屈方向に伸ばしていきます。
⑤この時かかとを持っている手が親指の方向に行ってしまうと内反と呼ばれる方向に行ってしまうためできればまっすぐか、少し外側に曲げるようにしましょう。
腓腹筋のストレッチをしたい場合は自分の膝の上に乗せずに足首を背屈の方向に動かしていきます。
※この時動かすスピードが速すぎると反射が起きてしまい抵抗してしまうことがあるため、反射が起こらないようにゆっくりと伸ばしていきます。
10秒ほどキープして戻していくと言うものを3回ほど行います。(可動域制限が強い場合は30秒を3回行いましょう。)
①膝関節の下に丸めたタオルなどを入れ、少し膝を曲げられるようにします。
②足首を包み込むように両手で持ちます。
③そこから足首をつま先の方向に伸ばすことによってスネの前側にある前脛骨筋と言われる筋肉を伸ばすことができます。
④下ろす際は指の親指が内側に入っていかないように、まっすぐ下か、少し外側に伸ばしていきます。
※この時も先ほどと早く動かさずゆっくりと動かしていきます。
10秒ほどキープして戻していくと言うものを3回ほど行います。(可動域制限が強い場合は30秒を3回行いましょう。)
関節の可動域を測る際、基本軸と移動軸と言うものがあります。
足関節の背屈と底屈でいうと、基本軸は腓骨に垂直な線となり、移動軸は第5中足骨(小指の骨)になります。
この基本軸に対して移動軸が正常だとどれだけ動くかが参考可動域となります。
可動域を測る際はまずは自動運動での可動域の測定と、その後に他動運動の可動域を図っていきます。
①背臥位(仰向け)になります。
②対象の足の下あたりに、自分の膝を入れリラックスさせます。
③ ゴニオメーターを基本軸に当てます。
④自分で動かせる範囲での関節を動かしてもらいます。
⑤最初に当てた基本軸を動かさないように、第5中足骨にゴニオメーターを合わせます。
【他動運動の場合】
他動運動では測る人がしっかりと足首を手前に動かしていき、これ以上可動域が動かなくなるところで止めます。
ゴニオメーターを基本軸に合わせてそこから移動軸の第5中足骨に合わせて行きます。
ここで出てきた角度が足関節の他動運動での関節可動域となります。
この時の角度が20°以下の場合、可動域制限があるということになります。
また、自動運動で10°、他動運動では動かした場合は20°だった場合など、他動運動と自動運動で差異があった場合は筋力低下などが疑われます。
角度を測る際、膝の下に太ももなどを入れていますが、ふくらはぎには腓腹筋、ヒラメ筋と呼ばれる筋肉があり、腓腹筋は二関節筋と呼ばれる2つの関節をまたぐ筋肉となっており、膝関節の上から付いていて、足関節の先に付いています。
一方、ヒラメ筋は単関節筋と呼ばれる1つの関節しかまたがない筋肉となっています。膝をまたがず足首の下のほうについていくので単関節筋といます。
膝を曲げることによってニ関節筋である腓腹筋を緩ませることができ、先程の膝を曲げた状態での足関節の背屈の動きと言うのは腓腹筋が緩んだ状態で動かすので、ヒラメ筋の硬さを見ているわけになります。
ニ関節筋である腓腹筋を見る場合は、検査者の膝を抜いて被験者の膝を伸ばした状態でつま先を曲げていくと腓腹筋の硬さを測ることができます。
膝を伸ばした場合と膝を曲げた場合の2種類を測っておくことで、どちらが背屈の制限因子になっているかを予測することができます。
①姿勢は背臥位になります。
②対象の足の下に膝を入れ、リラックスさせます。
③自分で足関節を底屈方向に動かしてもらい可動域を確認します。
※ この時の角度に先にゴニオメーターを合わせておくと測りやすくなると思います。
④ゴニオメーターを基本軸に合わせます。
④自分で足関節を底屈方向に動かしてもらい移動軸にゴニオメーターを合わせて行きます。
ゴニオメーターで測った角度が、足関節の底屈の自動運動の関節可動域になります。
【他動運動の場合】
測る人が足首がつま先のほうに倒れるようにしっかりと動かしていきます。
これ以上足首が動かなくなったところでゴニオメーターを当てていきます。
ここで出てきた角度が足関節底屈他動運動での可動域になります。
この時の角度が45°以下だった場合関節可動域制限があると言う判断になります。
また自動運動と他動運動で差があった場合は筋力低下や何か問題があると言う解釈になります。
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非荷重関節と分類されています。非荷重関節とは、荷重されていない関節のことです。対になる言葉としては荷重関節といい、股関節や膝関節など常に荷重がかかる関節のことです。
この2つの大きな特色として荷重関節は体を支える為にしっかりと伸びる必要があります。非荷重関節はしっかかりと曲げる必要があります。なぜかというと、生活の中で肘関節は常に曲がって動作を行うからです。その為肘関節は曲がる可動域が大切になっていきます。
脳卒中後片麻痺の方は、連合反応等で屈曲方向に動く事は多く、筋緊張(筋肉のこわばり)も屈曲の方向が強くなり、肘は曲がるけど伸びにくい人がいます。その場合は伸展の可動域練習が必要となります。
①姿勢は背臥位(仰向け)で行います。肘の下にタオルなど入れていきます。
※肘関節伸展の可動域は5°なので、タオルがない状態で伸ばしたとしても0°しかいきませんので、タオルを入れてあげることで肘関節伸展5°を引き出していくことができます。
②肘関節伸展の可動域制限を作り出す原因として上腕二頭筋による制限があります。特に上腕二頭筋の遠位部(肘に近い所)が固くなりやすいので、今回はここに介入していきます。
【把持する場所】肘を曲げた際に力こぶが出る所が上腕二頭筋
①片方の手で先ほどの力こぶの所を持って安定させます。
②もう片方の手で前腕を回外位とし、肘関節屈曲方向に誘導します。この方法により上腕二頭筋が縮んでいきます。
③次に肘関節伸展の方向に伸ばしていきながら、上腕二頭筋を顔の方向に伸ばしていきます。この方法を何度か行っていきます。
④この時に注意しなければいけない所として、上腕二頭筋が内側の向きでやらないことです。そうすると、軸がずれてしまう為、しっかりと上腕二頭筋が天井を向く方法位置が確保できてからやることが重要です。もしこの状況が作れない方がいましたら、肩関節外旋を出す練習で紹介した動画を参照していただければ幸いです。
肘関節の可動域制限因子として、上腕三頭筋が原因になることが多いです。今回は上腕三頭筋の介入方法を紹介します。
上腕三頭筋は上腕二頭筋(力こぶが出る場所)の後ろ側に位置しています。
①上腕三頭筋を片方の手で安定させます。
②もう片方の手で肘を伸展方向に誘導していきます。
③ここから肘関節屈曲方向に曲げていきますが、この時上腕三頭筋を動かない様に止めていきながら肘関節がしっかり曲がっていくように誘導します。
④肘関節を曲げていって止まったところで、上腕三頭筋を上下に動かしていきます。特に下に引き下げていくことで、上腕三頭筋の柔軟性が出ます。
肘関節遠位部の硬さが出やすいことが多いです。
①片方の手で持ち手を上腕三頭筋の遠位部に移動します。
②肘伸展を誘導していきます。
③肘を曲げていきます。この時も上腕三頭筋は止めた状態で行います。曲げた状態でさらに上腕三頭筋を下側に引き下げていきます。
④動作を数回行います。
上腕三頭筋の遠位部だけではなく近位部(脇に近い部分)が硬くなることが多いのです。
①脇の下の上腕三頭筋を持ち
②脇から引き上げていくように動かしていきます。
③別視点
運動方向としては、肘を曲げる屈曲運動、肘を伸ばす伸展運動があります。
もう一つは前腕の回内運動、回外運動といい、肘関節運動に関わってきます(前腕に関しては別の記事でお話させていただきます)。
Thanks to @visiblebody
肘関節の構成として、①腕尺関節(上腕骨と尺骨で構成)、②腕橈関節(上腕骨と橈骨で構成)、③上橈尺関節(尺骨と橈骨で構成)の3つで構成されています。
①腕尺関節は蝶番関節(一軸性)となっており、主に屈曲と伸展を担っています。
②腕橈関節は球関節(多軸性)となっており、自由度が高い関節となっています。
③上橈尺関節は車軸関節(一軸性)となっており、尺骨を軸にして橈骨が回り込むことで、前腕の
回内外の運動に寄与しています。
肘関節が上腕骨にはまり込む所を④肘頭窩といい、ここにはまり込む骨は尺骨となっています。肘関節がしっかりと伸びていく為には、尺骨が肘頭窩にはまりこんでいく必要があります。
【基本軸】上腕骨
【移動軸】橈骨
【参考可動域】145°
※この時手は自分の方向に向くように前腕回外位で行います。この時の角度が145°以下だった場合、肘関節の屈曲可動域制限があると判断します。
【基本軸】上腕骨
【移動軸】橈骨
【参考可動域】5°
※この時手は自分の方向に向くように前腕回外位で行います。この時の角度が5°以下だった場合、肘関節の伸展可動域制限があると判断します。
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脳卒中後の肩関節内旋・外旋運動、特に外側に手を広げる外旋運動はとても制限されやすく、内旋運動は内側に縮こまってしまい固くなってしまう傾向があります。
これらの可動域制限は肩関節の屈曲や外転運動にも関係しており、あらゆる肩の動きで可動域練習や評価を行っていく必要があります。
肩関節の外旋可動域は制限される傾向があり、特に脳卒中後の片麻痺の方には多いです。今回の可動域練習は外旋の可動域をお伝えします。
姿勢は背臥位姿勢(仰向け)で行います。まず肩甲骨・肩関節周りの筋肉の柔軟性を出しておく必要があります。
今回は肩から肘にかけてついている上腕二頭筋に対しての介入方法です。大胸筋と上腕二頭筋は固くなりやすい筋肉です。肩関節外旋可動域制限がある人は、上腕二頭筋が内側へ向いており、肩関節が内旋位になっている方が多いです。
前回の動画で伝えた大胸筋(水平伸展の動画)を緩めた後に上腕二頭筋もしっかりと外旋の方向に引き出す必要があります。
片方の手で上から上腕二頭筋(力こぶがでる部分)を持って、もう片方の手で後ろから上腕三頭筋を持ちます。
①片方ずつ持った状態で上腕二頭筋を外旋方向に持っていきながら、
②下側の上腕三頭筋を下側から潜り込ませるように上腕二頭筋を外旋方向に引き出していきます。繰り返し実施していきます。
上腕二頭筋の部分を下側にずらしていき(肘側の方へ)、同様に上腕二頭筋を外旋方向に誘導していきます。上腕二頭筋をまっすぐな位置に持ってきてあげることで、肩関節外旋の可動域が向上する可能性があります。
肩関節を測るポジションとして、3つのポジションがあります。
①肘が体についた状態での内旋、外旋運動をファーストポジション(1st ポジション)といいます。
②肩関節外転90°をしたところでの内旋、外旋運動をセカンドポジション(2ndポジション)といいます。
③肩関節屈曲90°をしたところでの内旋、外旋運動をサードポジション(3rdポジション)といいます。
なぜ3つに分けられているのか。それは肩関節の関節形状が球関節であるからです。球関節は自由度が高く、色んな方向に動くからです。その為ポジションを変え可動域を測ることで、制限因子がどこにあるか判断できるからです。
例えばセカンドポジションの外旋可動域がファーストポジションで計測した可動域よりも著しく低い場合、ファーストポジションとセカンドポジションの違いは何かを考えていく必要があります。この場合、肩の下の筋肉や前面の筋肉が伸張されていくことによって制限を起こしている可能性があります。
次にセカンドポジションでの外旋運動よりもサードポジションでの外旋運動が行かなかった場合、肩関節の内転、外転という違いがあります。
すなわち、後面筋が関係しています。サードポジションでの肩関節外旋運動が著しく提言された場合は肩関節の後面筋の伸張により制限があると判断されます。
ファーストポジション(1st ポジション)
【開始肢位】肘関節90°屈曲、前腕中間位(親指が上を向いた状態)
【参考可動域】60°
【基本軸】肘を通る前額面への垂直線 【移動軸】尺骨
外旋方向に誘導していき、エンドフィール(最終域の抵抗感)を感じながら計測します。この時外旋60°以下の場合、可動域制限があると判断されます
【開始肢位】肘関節90°屈曲、前腕中間位(親指が上を向いた状態)
【参考可動域】80°
【基本軸】肘を通る前額面への垂直線 【移動軸】尺骨
内旋方向に誘導していき、エンドフィール(最終域の抵抗感)を感じながら計測します。この時内旋80°以下の場合、可動域制限があると判断されます。
【開始肢位】肩関節外転90°、前腕は中間位
【参考可動域】90°
【基本軸】肘を通る前額面への垂直線 【移動軸】尺骨
外旋方向に誘導していき、エンドフィール(最終域の抵抗感)を感じながら計測します。この時外旋90°以下の場合、可動域制限があると判断されます
【開始肢位】肩関節外転90°、前腕は中間位
【参考可動域】70°
【基本軸】肘を通る前額面への垂直線 【移動軸】尺骨
内旋方向に誘導していき、エンドフィール(最終域の抵抗感)を感じながら計測します。この時内旋70°以下の場合、可動域制限があると判断されます。
【開始肢位】肩関節屈曲90°、前腕中間位、肘関節屈曲90°。
【参考可動域】114°
【基本軸】肘を通る矢状面への垂直線 【移動軸】尺骨
外旋方向に誘導していき、エンドフィール(最終域の抵抗感)を感じながら計測します。この時外旋114°以下の場合、可動域制限があると判断されます
【開始肢位】肩関節屈曲90°、前腕中間位、肘関節屈曲90°。
【参考可動域】57°
【基本軸】肘を通る矢状面への垂直線 【移動軸】尺骨
内旋方向に誘導していき、エンドフィール(最終域の抵抗感)を感じながら計測します。この時内旋57°以下の場合、可動域制限があると判断されます。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
————————————————————
〒113-0033 文京区本郷2-8-1 寿山堂ビル3階
ニューロリハビリ研究所 STROKE LAB
電話番号:03-6887-5263
メールアドレス:t.kaneko@stroke-lab.com
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股関節屈曲の可動制限となる原因は、膝を曲げた状態であればお尻の筋肉(大殿筋)が制限となる原因となることが多いです。
【開始姿勢:仰向け】
①股関節を屈曲方向に持っていっていきます。対象の足を屈曲方向に持っていったときに、反対の骨盤が上浮きかがってこないよう屈曲方向に持っていってあげます。
②しっかりと股関節の屈曲ができたら、反対の手で大殿筋を持ち、股関節の屈曲方向に押し込んでいきます。
③股関節屈曲を止めている手と反対の手で、大殿筋を引き延ばすようなストレッチを入れます。
④10秒経ったら1度緩めて、もう1度ゆっくりと屈曲方向へ押し込んでいきます。これを痛みに気をつけながら何度か繰り返していきます。
※この時注意をしていただきたいのは股関節の手術をしている方人工骨頭等を入れている方は過剰に屈曲したり、屈曲の方向からさらに回旋(膝が内や外を向くような動き)方向に入れてしまうと脱臼リスクがありますので、担当の医師や療法士に確認をしてください。
うつ伏せが取れる方はうつぶせの姿勢で可動域練習を進めていきます。
股関節伸展の可動域制限は大腿の前面の筋肉である腸腰筋、大腿直筋などの筋肉が原因となることが多いです。
膝を曲げていくだけで骨盤が上に上がってきてしまう方も中にはいます。そのような方は大腿前面筋の中でも大腿直筋が短縮している可能性があります。
大腿直筋のストレッチ
【開始姿勢:うつぶせ】
①膝を90°曲げた状態で、片方の手で骨盤が浮いてこないようにキープします。
②対象の足の膝をお尻の方に向けゆっくりと曲げていきます。
③大腿の前面が突っ張ってきますので痛みの強くない範囲で10秒ほどキープします。
④10秒たったら戻していき何度か繰り返していきます。
腸腰筋をストレッチしていきたい場合
【開始肢位:うつ伏せ】
①膝関節を90°屈曲方向へ曲げてキープしておきます。
②片方の手を大体の前面に入れ、反対の手で骨盤を押さえます。
③大腿の下に入れた手で股関節を伸展方向に持ち上げて行きます。
④股関節を伸展すると同時に、大腿の前面の筋肉を伸長していきます。
⑤余裕がある場合は足の下に入れている手で大腿の前面を持ちながらも膝の方向へ筋肉を引き出してあげるのもさらに効果的なストレッチになります。
腹臥位が取れない方
うつ伏せが取れない場合は側臥位(横向き)で行います。
①側臥位をとり、膝を90度に曲げます。そうすることにより下側の面が安定します。
②片方の手は大体の前面あたりを持ち、対象の股関節を伸展方向に伸ばしていきます。
③伸展させている足の下に自分の足を入れ安定を作ります。
④股関節を伸展させている手と反対の手で骨盤が後ろに倒れてこないようにキープします。
⑤前面筋を膝の方へ引き出しながら、股関節を伸展させていきます。
腹臥位・側臥位が取れない方
①ペットの横側ギリギリのところで仰向けになります。
②対象の足をベッドの外に下ろしていきます。勢いよく降ろすと足を痛めたり、転落の危険があるのでゆっくりと下ろしましょう。
③徐々に股関節を伸展方向に押し込んでいきます。この時、片方の手で大腿の前面の筋肉を引き出しながら股関節をさらに伸展方向に動かしていきます。
1)支持性
支持性とはその名の通り体を支える機能となっています。股関節は立っている時や歩いて居るときに体重がかかりますので筋肉がしっかりと働いてくれることでしっかりとした立位が取れます。
2)自由性
自由性とは一体どういうものなのかと言うと、空間で足を自由に動かす機能のことをいいます。
ではどういった時にこの自由性が必要になるかというと。
例えば歩行の時の遊脚期で足を一歩前に出す時です。足を一歩前に出す時と言う時は空間で股関節をしっかりとコントロールしていきますので股関節を調整して歩幅を決めています。スポーツの場面においていえば、例えばサッカーでシュートをするときの足っていうのも自由性が必要になります。
股関節がしっかりと動くからこそシュートできるということになります。そういった場面でも股関節の自由性と言うものは必要になっていくわけです。
股関節は臼状関節分類されます。肩関節よりも股関節の方が受け皿の部分が深い関節ですので、肩関節などと比較すると多少動きが制限されてしまうのが臼状関節と言われています。
臼状関節は大腿骨の臼蓋(受け皿)を見ると大腿骨は臼蓋に完全にはまり込んでいるわけではなく、前方のほうは臼蓋に覆われておらず、この状態では股関節は不安定となってしまいます。この足りない部分に筋肉や靱帯などがあり、関節の足りない部分を補うように関節唇と言うものがあり、不安定な部分を補ってくれているため安定しています。
股関節が伸展(後ろに伸びていく)するほど関節が当たっている部分っていうのは少なくなっていくので股関節伸展と言うものはとても不安定になると言うのを覚えておいてください。
骨頭と臼蓋がどれほど被っているかというパーセンテージを被覆率と言います。股関節が伸展すればするほど被覆率は下がっていってしまい不安定になっていきます。
反対に股関節が屈曲する状態と言うのは骨頭と臼蓋が大きく被っているので被覆率が高くなり、股関節が安定していると言うことになります。
例)変形性股関節症の人の関節などのように関節が変形していたり、先天性の臼蓋不全と言う前の生まれた時からこの受け皿が綺麗なカップになっていない人というのは股関節を屈曲させている方が多いです。股関節を屈曲させることによって被覆率を上ることで股関節が安定している状態を作り出していますので被覆率が高い状態になります。
股関節の運動は多軸関節なので屈曲・伸展・内転・外転・内旋・外旋の大きく6種類の動きがあります。今回は屈曲と伸展について解説していきます。
屈曲とは股関節を曲げていく動作になります。
屈曲ができなくなるとしゃがみ込みがむずかしくなってしまいます。しゃがんで行くときに股関節が曲がって行かなければいけないのでこの時に股関節が曲がっていかない状態であればしゃがむこむことができません。
例えば和式トイレが大変になったり、床に座って行く時とかも何かに捕まらなければいけないなど、しゃがんで行く時に不自由になってしまいます。
伸展の動きが制限されてしまうと、股関節が進展できない状態というのは股関節がまっすぐ伸びない状態のため、立ち上がった際に重心が下がってしまいます。
股関節が曲がった重心が低い立位姿勢になるため、その後の歩行に問題が生じてきます。重心が低い状態で歩行行うと言う事は、常時中腰姿勢となるためこの姿勢で長距離歩行はすぐに疲労してしまいます。
また人が効率的に歩行を行うためにはしっかりと股関節が伸びていく必要があるので、股関節が伸びることによって人は疲れにくくなり、長い距離を歩くことが可能となります。
【測定肢位】背臥位(仰向け)
【参考可動域】125°
【基本軸】体幹と平行な線 【移動軸】大腿骨の大転子と大腿骨の外顆を結んだ線
①足を膝を曲げ、屈曲方向に動かしていきます。この際、股関節を屈曲させていったときに動かしていったときに反対側の骨盤が浮き上がらないようにしましょう。
②反対の骨盤が上がらないように気をつけて動かしていき、これ以上曲がらないといったところ(エンドフィール)で止めます。
③基本軸と移動軸にゴニオメーターを当てて行きます。
この時の角度が125度以下の場合は股関節屈曲の可動域制限があると言う判断になります。
【測定肢位】腹臥位(うつ伏せ)
【参考可動域】15°
【基本軸】体幹と平行な線 【移動軸】大転子と大腿骨の外顆を結ぶ線です。
①膝は伸びたままで股関節を伸展(天井の方へ持ち上げる)させていきます。
②伸ばした足がこれ以上伸びないところ(エンドフィール)まで伸ばしていき止め、基本軸と移動軸にゴニオメーターを合わせていきます。
このときの角度が15度以下だった場合股関節進展の可動域制限があると言う判断になります。
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・パーキンソン病は、会話や書字、表情をはじめ多くの面でコミュニケーションに影響を及ぼします。病気そのもの、あるいは症状をコントロールするために使用された薬のために、話す能力が低下する可能性があります。しかし、出来る限り自身で話すことは大切です。自身のことを他の人に話させるという習慣を作ってはいけません。コミュニケーションが上手く取れないことが社会活動への参加を妨げる事にならないように努めないといけません。どのようにコミュニケーションを取るか家族や友人、関わる人と相談しましょう。
・今回は、「会話」に関するアドバイスをさせて頂きます。
・考えを整理し、どんな風に伝えるかまとめる時間を作りましょう。
・単語を忘れたり、発音したりすることが難しい場合は、関連する言葉を考えて下さい。
・話し始める前に息を吸い込みましょう。また途中で呼吸をするために休息しながら話しても構いません。 呼吸は腹式呼吸を覚えましょう。正しく呼吸すると、声を発する為に必要な空気を取り込むことができるようになり声量や一度に話せる量を改善させる助けとなります。
・顔を見ながら近くで会話をしましょう(聞く側の方は目線を合わせてあげましょう)。お互いの表情や口もとを見ながら会話を聞することでコミュニケーションは取りやすくなります。他の部屋や遠くから離すのは止めましょう。
・静かな環境で会話をしましょう。これは、発声が弱い又は聴覚に問題がある場合は特に重要です。
・話しをする前に余分な唾液を飲み込む又は処理して下さい。 口が乾燥している場合は、手元に水分を置き、話す前に一口飲んでから話しましょう。
・短く簡潔な内容を伝えるようにしましょう。短い文章または十分な文章になっていなくても必要な言葉だけ伝えても良いです。
・誇張して大事な言葉(単語)を発してください。 舌、唇、顎を力強く使ってください。 続けて次の単語に進んでいくのでなく、まずは単語の終わりまでしっかり発音しましょう。それによって意味が伝わりやすくなります。
・パーキンソン病では表情が乏しくなりやすいです。メッセージが伝わりやすくなるように表情を変える意識的な努力をしてください。 朝または夕方でも決めた時間に表情を作る(顔の筋肉を使う)練習をするようにしましょう。例:①顔をマッサージしましょう。②鏡の前で練習します。 口を大きく開けたり、舌を上下左右に大きく動かす、笑ったり怒ったりと表情を強調する等行います。③詩の朗読や歌を歌います。詳細はパーキンソン病の自主トレを参考にして下さい。
・会話をしている時に、気が散る、注意散漫に感じた時は、一度目を閉じ気持ちを落ち着けてから会話しましょう。
・ジェスチャーや物を指さすなど体を使って会話してみましょう。
・会話がスムーズにいかない場合は、御家族の方等がホワイトボードやメモ帳に内容を書き確認したり、コミュニケーションボードを使用しながら会話してみましょう。コミュニケーションボードは、最初の文字を一緒に確認し、言葉を推測するヒントになります。
・発声が難しいパーキンソン病の多くの人は、認知面の問題を持っていません。 筋肉や神経が、以前のように明確に話すことを妨げています。聞く側の方も注意深く、心にゆとりを持ち、ゆっくり時間をかけて会話するようにしましょう。
・頭のうなずきや首振りで、本人の話す内容を理解したか伝えながら会話しましょう。必要あれば、もう一度内容を伝えてもらいましょう。その際、より明瞭に話すよう促してください。二回目の方が、明瞭な発音が得られるかもしれません。理解したふりは誤解を生じる可能性があります。
・「ちゃんと喋って!」「何を言ってるか分からない」など無神経な言葉は、相手を深く傷付け、人との関りを避けるきっかけになりやすいです。うつ病や精神障害や認知症を招く場合もあります。心にゆとりを持った関係作りが大切になります。
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対象の足を股関節・膝関節が90°になる位置にまで持ち上げます。この時、片方の手を足の下に入れてあげて下腿を腕でささえてあげます。反対の手は対象の足の股関節の外側を持ちます。
① 自分の体を使って下腿を外旋方向(足首が内側を向く動き)に持っていきます。
② ①と同時に足の下に入れている手を使って、大腿を外旋方向(大腿を外側に捻る動き)に持っていきます。
③ 股関節の外側を抑えている手を使って、股関節をさらに外旋方向へ押し込んでいきます。
ポイント
① 股関節・膝関節は90°屈曲させておくこと。
② 軸がブレないように注意すること。
③ 繰り返し実施し抵抗感が減っていくことを感じること。
④ 痛みが強くない範囲で実施すること。(痛みが強いのに無理をしてしますと筋肉を損傷してしまう可能性があります。)
を意識して行うとより効果的に実施することができます。
股関節の内旋の可動域練習を行う場合も開始肢位は外旋の時と同じく、股関節・膝関節を90°に曲げた状態で行います。
足と足の間に自分の体を入れて、対象の足となる足を自分の腿の上に乗せて安定させます。片方の手で股関節の外側を持ち、反対の手で膝関節の後ろ辺りを持ちます。
① 自分の体を使って足首が外を向くように内旋を促していきます。
② 股関節の外側を持っている手で股関節をさらに内旋方向へ引き出していきます。
ポイント
股関節を抑えている手で旋筋を引き出すように意識して行うことで、より効果的に可動域練習ができる可能性があります。
注意していただきたいのは、股関節の人工関節置換術などの手術をされた方は、過度な屈曲や屈曲・内転・内旋など複合的な動きが加わると脱臼の恐れがあるので注意してください。
背臥位(仰向け)の状態で足を伸ばしたまま、つま先が内側を向くように股関節を転がしていき、内側に押し込んでいきます。そうすることによって股関節の内旋運の運動を行うことができます。
反対につま先が外側を向くように股関節を外側に転がして外側に押し込むことで股関節の外旋の運動を行うことができます。
何度か内旋・外旋を行っていくうちに最初の固さより柔らかくなってきたと感じるところまで何度か繰り返していきます。
背臥位(仰向け)の状態からスタートします。
① 対象の足を膝を立てた状態で反対側の足の上に乗せます。
② 膝を立てた状態から膝を外側に倒していき股関節の外旋を促します。
③ 股関節が外旋した状態で10秒ほどキープし少し戻します。そしてまた外旋方向へ押し込んでいきます。
何度か繰り返していくことで、股関節の外旋方向への可動域練習となります。
① 対象の足を膝を立てた状態で少し外に開きます。
② 立てていた膝を膝が内側を向くように内旋方向へ倒していきます。
③ 股関節が内旋した状態で10秒ほどキープし少し戻します。そしてまた内旋方向へ押し込んでいきます。
何度か繰り返していくことで、股関節の内旋方向への可動域練習となります。
股関節の内旋とは足を内側にひねる動作のことをいいます。
股関節の内旋を行う主な筋肉は中殿筋や小殿筋の前部繊維になり、その他にも股関節の周りの特に内側の筋肉が股関節を内旋させていきます。
股関節の外旋とは内旋と反対に足を外側にひねる動きのことを言います。
股関節の外旋を促す筋肉は、“深層外旋六筋”と呼ばれる、上双子筋・下双子筋・内閉鎖筋・外閉鎖筋・梨状筋・大腿方形筋の6つのより深いところにある筋肉が股関節の外旋の動きを促している筋肉になります。
この深層外旋六筋には“さまざまな角度で骨頭を求心位に保つ”という重要な役割があり、骨頭を求心位に保つということは、骨盤の臼蓋(受け皿)のところに、大腿骨の骨頭を引き付けている作用をしています。
さまざまな角度で骨頭と臼蓋の安定性を作り出すことが重要であり、たとえ股関節が屈曲や伸展、外転、内転などどんな角度でも深層外旋六筋の働きによって骨頭は臼蓋に対して求心位を保つことができるということになります。
深層外旋六筋がうまく働かないと、骨頭を臼蓋に引き付ける力が弱くなってしまうため、股関節周りが不安定になってしまいます。
立っている時や歩いている時に深層外旋六筋がしっかりと働き股関節を安定させてくれないと、股関節がグラグラと不安定になってしまいます。
深層外旋六筋の力が弱くなると股関節が不安定になるため、中殿筋や小殿筋といった表層にある筋肉たちが不安定さをカバーしてくれます。
しかしカバーするということは中殿筋や小殿筋などへの負担が増大することになり、この負担が強い状態が続くと股関節周囲の痛みにつながってしまう可能性があります。
股関節外旋の参考可動域は45°になります。
股関節外旋の動きは、背臥位(仰向け)の状態で、股関節と膝関節を90度曲げた状態で股関節を外に捻る動き(足首は内側に動く)になります。
基本軸は膝蓋骨から降ろした垂直線となり、移動軸は下腿の中央線になります。
まずは、股関節を外旋方向に動かしていきます。その際に、骨盤が捻じれたり、浮いてこないように注意しましょう。
骨盤が動かないように注意しながら外旋を促し、これ以上も動かないところ(エンドフィール)まで動かしてあげ、基本軸と移動軸にゴニオメーターを合わせます。その際の角度が45°以下であった場合は、股関節外旋の関節可動域制限があるという判断ができます。
股関節内旋の参考可動域は45°になります。
開始位置は股関節の外旋と同様に、背臥位(仰向け)の状態で、股関節・膝関節を90°曲げた状態から開始します。動かし方は股関節外旋とは反対に、股関節を内側に捻っていく動き(足首は外側に動く)になります。
基本軸・移動軸は股関節の外旋と同じである。膝蓋骨から降ろした垂直線と下腿の中央線になります。
まずは股関節内旋の動きを促していきます。その際に外旋の時と同じく骨盤が捻じれたり、浮いてこないように注意してください。
骨盤の動きに注意しながらこれ以上もう動かない(エンドフィール)というところまで股関節を内旋させていきます。そこで基本軸と移動軸にゴニオメーターを合わせ、その時の関節可動域が45°以下であったら股関節内旋の可動域制限があるという判断ができます。
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