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脳卒中を患ったら?
地域連携パスで支援を受ける方法
1. 脳卒中と「循環器病対策基本法」の重要性
脳卒中は、日本において要介護の主な原因の一つであり、早期対応と継続的なリハビリが非常に重要です。2018年に施行された「循環器病対策基本法」は、脳卒中を含む循環器病患者への支援体制を整備し、医療・介護サービスが切れ目なく提供される仕組みを推進しています。
この法律に基づき、多くの地域で活用されているのが「地域連携パス」という仕組みです。本記事では、地域連携パスを活用することで受けられる支援や、その利用方法について詳しく解説します。
2. 地域連携パスとは?
地域連携パスとは、脳卒中などの患者が急性期病院から回復期リハビリ病院、そして在宅医療や介護サービスに至るまで、一貫した医療・介護サービスを受けられるようにする仕組みです。
患者の治療・リハビリの進行状況や必要なケアを記録した共通の計画書が使用され、関係する医療機関や介護施設が情報を共有することで、途切れのない支援が可能になります。
3. 地域連携パスで受けられる支援
地域連携パスを活用することで、以下のような支援が受けられます。
①急性期から回復期へのスムーズな移行
● 急性期病院での治療が終わった後、患者の状態に応じてリハビリテーションを専門とする病院や施設に移ります。
● 地域連携パスにより、診療情報が円滑に引き継がれます。
②リハビリ計画の一元管理
● 患者の目標(例:歩行の回復、自宅での生活再開)を基に、各機関が一貫して治療やリハビリを提供します。
● 定期的にパスを更新することで、進捗を確認しつつ適切なケアを継続します。
③在宅医療や介護サービスとの連携
● 自宅に戻った後も、訪問リハビリや介護サービスを受けられるよう支援。
● 医療機関、訪問看護ステーション、地域包括支援センターが連携し、患者とその家族をサポートします。
4. 地域連携パスを利用するための手続き
①主治医に相談する
脳卒中で入院中の患者さんが地域連携パスを利用するには、まず主治医や病院の医療相談員に相談します。病院が地域連携パスの利用手続きを進めてくれます。
②退院後のリハビリ先を決定
退院後のリハビリをどこで行うか、主治医と相談して決定します。多くの場合、リハビリ専門の病院や在宅リハビリサービスが候補となります。
※退院後必ずしもリハビリテーションを行わなければならないというわけではありません。
③地域の連携機関との調整
病院やリハビリ施設、訪問看護ステーションなど、患者の状態に応じた支援機関が調整を行います。パスを使うことで、患者が自分で手続きする手間が大幅に軽減されます。
5. 脳卒中患者が支援を受けるまでの流れ
①急性期病院での診断と治療
発症直後は、急性期病院での治療(t-PA療法や手術、点滴治療など)が行われます。
②地域連携パスの作成
病院の医師や相談員が、患者の状態や治療計画を地域連携パスに記載します。
③回復期リハビリ病院での治療
退院後、リハビリ専門の施設で身体機能の回復を目指します。
4. 在宅復帰や介護施設での生活
● 自宅での生活を目指す場合は、訪問看護や訪問リハビリを利用。
● 必要に応じてデイケアや介護施設を利用する選択肢もあります。
6. まとめ
脳卒中を患った後、適切な治療やリハビリを受けるためには、急性期から在宅復帰までの一貫した支援が重要です。地域連携パスを活用することで、患者と家族は安心して回復を目指すことができます。
もし脳卒中の経験がある方、またはご家族が心配な場合は、主治医や地域の医療機関に相談し、地域連携パスの利用を検討してみてください。
7. 参考リンク
● 日本脳卒中協会
脳卒中の予防やリスクについてもっと詳しく知りたい方へ!
→病態理解の記事一覧はこちら
患者様やそのご家族には特におすすめ!!
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当施設は脳神経疾患や整形外科疾患に対するスペシャリストが皆様のお悩みを解決します。詳しくはHPメニューをご参照ください。
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国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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