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2017.07.18 脳卒中

TIAを持っている人の20〜30%が再発!?脳卒中(脳梗塞)の症状を理解する。

 

 

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脳卒中の症状について

 

大脳半球は主に反対側の運動や感覚を司ります。例えば、右の脳梗塞の場合は左側に麻痺や感覚の障害を生じます。

 

ほとんどの人はどちらか優位な半球があります。多くの右利きの人は、左半球が優位半球です。これは言語中枢を含む半球である傾向がある為、右利きの人が左半球の脳卒中を発症した場合、言語の問題と右半身の麻痺および感覚喪失を有します。同様に、左利きの方の大半は支配的な右半球を持つだろうと想像するでしょう。 これは必ずしもそうではありません。左利きの人は約半数で左側が優位半球、半数で右側が優位半球です。

 

右半球の脳卒中

 

右半球の脳卒中は、体の左側の麻痺を引き起こす可能性があります。左半身が麻痺し「左片麻痺」と呼ばれることがあります。四肢のうち手または足と一部のみの麻痺は「単麻痺」と呼ばれます。麻痺により転倒する可能性が高まります。

 

視空間の問題は右脳半球の損傷が一般的と言われます。

空間を認識する能力は、視覚・聴覚など他の感覚器官と協調して成り立ち、主に右脳によってコントロールされます。距離感をはじめ左側の空間認識(半側空間無視)や左半身を認識すること(半側身体失認)が困難になる場合があります。何か目的物に手を伸ばしたり、拾い上げたり、服のボタンを留めるなど細かい動きも難しくなる場合がります。これらの症状は読み書きにも影響を及ぼすことがあります。

 

右脳の障害では、記憶障害が生じる可能性があります。

 

右半球の脳卒中患者では、感情情動障害が生じる可能性があります。病識の低下(障害の認識の欠如)、無関心、多幸性など示すことがあります。

 

運動麻痺に関わらず衣服を正しく着られない(衣服の上下が分からない、上手く袖を入れられない等)という着衣失行を生じる可能性があります。着衣失行は身体失認や構成障害など他の障害も同時に併発している場合が多いと言われます。右頭頂葉が主な病巣と言われます。

 

左半球の脳卒中

 

左大脳半球は、右半身の運動や感覚の機能を司ります。

 

左脳半球には言語中枢のブローカ領域、ウェルニッケ領域が含まれ、失語症となる可能性があります。

言葉を理解していても、その場に適した単語・文を発声できない。流暢に話せても言葉を理解することができない等の障害を受ける事があります。また、読む・書くといった言葉に関わる問題を生じる可能性があります。脳卒中患者の1/3は何かしら言語に関わる障害を経験します。

 

構音障害は、発声を生成するための筋肉が影響を受けたときに生じ、失語症とは別の問題です。

 

衝動的になりやすい右脳卒中と比較し、左脳卒中では注意深くなりやすい傾向があります。

 

情報を理解するのに時間がかかり、分かりやすい言葉で何度か説明する必要があるかもしれません。

 

右脳卒中と同じく記憶面で問題が出る可能性があります。

 

小脳梗塞(出血)

 

小脳が損傷を受けると、手足や目、口などの運動の微調整や平衡感覚に異常をきたします。体の動きがスムーズにいかなくなったり、ふらつき、呂律が回らなくなる等の症状が現れます。眼振や物に手を伸ばした時に対象にたどり着くまでに手が左右に振れたりなどの症状が見られます。

 

脳幹梗塞(出血)

 

脳幹梗塞(出血)は致命的となる可能性があります。脳幹は、呼吸、心臓のポンプ、身体の内部環境(血圧や消化機能など)を維持する能力を含みます。身体のすべての自動的な機構が作動する場所です。

ロックドインシンドローム(かぎしめ症候群、施錠症候群):主に脳幹の橋腹側部が広範囲に障害されることにより、眼球運動とまばたき以外のすべての随意運動が障害されます。意識は保たれ外界を認識できますが、手足の動きや発話での意思表出能力が損われた状態を指します。あたかも自分の頭の中に閉じこまれ、外界と意思疎通が取れないような状態で、「鍵をかけられたような状態」であることからこの名がついています。

 

一過性虚血性発作(TIA)

 

一過性虚血性発作(TIA)は、24時間以内に症状が急速に解消される脳の発作です。「虚血性」という言葉は、出血ではなく梗塞の結果であることを示しています。

 

これは十分に深刻な問題であり、脳卒中と同じように扱われねばなりません。緊急事態として扱い、すぐに治療を始めましょう。事実、TIAを持っている人の20〜30%がその後脳卒中を発症し、TIAを有する人の5%が2日以内に発症します。

 

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