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質問22:脳卒中者は歩行を改善させるために何が出来ますか?
専門家からの回答
研究により示されていることは、歩行を改善する最良の方法は『歩くこと』です。
歩行は歩行という課題特有の訓練であり、脳は歩行のために既に形成された運動プログラムを有しています。歩行を司るシステムにアクセスして訓練するには、具体的に歩行訓練をしなければなりません。
例えば、研究ではトレッドミルを歩くよりも地上を歩く練習が効果的であることを示しています。地面は日常・現実世界なので、身体と脳は地面で歩くという事を覚えています。
まずは自宅で安全に歩く練習ができる方法を見つける必要があります。
例えば、家族に支えてもらったり、キッチンカウンターやテーブル・手すりで支持したり、杖など歩行補助具を使用し、安全なスペースで歩行練習が出来ないか考えてみましょう。
転倒リスクの少ない短い距離を反復練習します。体が不安定な場合は、方向転換を行うよりも、前に進んでまた後ろ向きに進むという方法の方が安全かもしれません。しかし、車輪付き歩行器など物によっては逆にリスクが高まることがありますので、可能であればリハビリの先生や家族と相談した方が良いです。
より安全に行えて来たら、徐々に距離を伸ばしたり、別の場所や方法を探していきます。
例えば介助者の支えを少なくしたり・外したり、歩行器から杖に変えたり、自宅内から家の周りの舗装された 道に変えたり、慌てず時間をかけて歩行技術を磨きます。
目標に達するには、数ヶ月から数年かかることもあります。地道な積み重ねが大切です。
脳卒中では、慢性期になると回復が見込まれづらいという見解が良く聞かれます。しかし、慢性期から回復し、歩けるようになった方も多く見受けられます。諦めずに努力する事が大切です。
執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表
・国家資格(作業療法士)取得
・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務
・海外で3年に渡り徒手研修修了
・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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