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床への座り動作④ 立位から床への座り
立位から床へ座る動作は最も難しい動作ですが、これが行って頂きたい動作の完全なバージョンです。ほとんどの方が麻痺側の足底ないし踵が地面から離れてしまい、支えが効かなくなり、不安定となることを経験します。
この段階で挫折してしまうことが非常に多いです。麻痺側が制御不能となり、不安定性が増し、更に非麻痺側に過剰な負担がかかってしまうのです。
最も重要なのは安全性なので、いきなり無理して行う必要はありませんが、この「立位からの床への立ち座り動作」が例えば転倒からの復帰や、自立生活が行えるかどうかという点で重要な要素となるので、継続的に練習していきましょう。
また、この練習を通じて下肢や体幹機能も強化されるため、歩行などの他の動作の改善にもつながります。できる範囲ずつで良いので、あきらめず、継続して取り組んでみましょう。
【立位からの床への座り動作のポイント】
・肩幅で立ち、麻痺側を一歩前に踏み出す(これが実は難しい段階ですが、挑戦してください)。特に、非麻痺側を後ろに出すことで代償はできますが、自分の身体の使い方を変えたいので、難しい方に挑戦してください。この環境に対して自分の身体を適切に自由にセットする能力はとても重要です。
・この状態で手をどの位置に置いたら、効果的な“三脚モデル”が築けるか考えてみてください。非麻痺側に寄り過ぎるとバランスを崩してしまいます。“三脚”が作れる位置、つまり全体のバランスが取りやすい位置に手を置くように、腰を下げ、膝を曲げていってください。
・手が床に着く直前、「麻痺側の膝の屈曲」が少しできるだけで、楽に床に手が届くことを実感してください。
・手が床についたら、非麻痺側の膝を膝まずくようにして、床につけましょう。
・手の平全体をしっかり床につけ、バランスをとりましょう。角度は約45°くらい斜めを向けると良いです。
・この時の“三脚”は非麻痺側手掌、非麻痺側下腿・足趾、麻痺側足底全体です。できていますか?
・この段階で可能であれば、手を離して下肢のみで支持をして、左右にゆれるなどのバランス練習してください。また、非麻痺側手指で空中を指さすなど、自由に動かすことができますか?下肢での支えがしっかりとしていれば、手を自由に動かせます。この姿勢の自由度の獲得は応用的ですが、重要です。
・次にお尻と腰をひねりながら、非麻痺側の床に落とします。その後非麻痺側の手を自分に近づけ、床を押し、お尻を浮かせ、位置を修正します。麻痺側下肢を伸ばします。これで床上の座位の完成です。
・難しいので何度も繰り返してください。身体の使い方を変えるには、感じながら、反復することが必須です。
?足の自主トレ一覧
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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