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1時間目:パーキンソン病の病態生理について
パーキンソン病は、脳内伝達物質であるドーパミンを放出するドーパミン作動性ニューロンの著しい減少です。ドーパミンは、中脳の黒質緻密部や腹側被蓋野(VTA)および視床下部弓状核のドーパミン作動性ニューロンで産生されます。
パーキンソン病の診断が最終的になされる時までに、多くの患者様はすでに黒質のドーパミン作動性ニューロンの約50から70%を失っていると言われます。
パーキンソン病の前駆症状の段階は長く、便秘、うつ病、睡眠障害などの非特異的症状は運動症状が現れるずっと前から現れます。
パーキンソン病の初期症状は、他のものが原因かと思われることもあり、運動症状が明らかになるまでは通常診断されないことが多いようです。
ある医師による最近のパーキンソン病についての考えは、レビー小体がドーパミン作動性細胞の死の背景にあるかもしれないことを示唆しています。
パーキンソン病では、ニューロン内のレビー小体の蓄積がそれらを損傷させ、産生されるドーパミン量を枯渇させます。この神経伝達物質が枯渇すると、正常な運動を促進する基底核神経回路が破壊されます。
他の神経伝達物質もパーキンソン病に関与すると言われます。ある神経病理学者チームによって提案された進行の過程は、パーキンソン病はノルエピネフリンが作られる延髄より始まります。その後、レビー小体(αシヌクレイン沈着)が次第に増加します。疾患が進行するにつれ、黒質が冒され、ドーパミン喪失が起こります。そこから、皮質が関与するにつれ、アセチルコリンや他の神経伝達物質の枯渇が起こります。
すべての神経伝達物質の漸進的な枯渇は、パーキンソン病に非常に多くの異なる症状が見られる理由である可能性があります。
例えば、セロトニンが枯渇すると、パーキンソン病を持つ人々は不安、うつ病、および睡眠の問題を発症します。ノルエピネフリンの欠如は、急速眼球運動行動障害(REMBD)と呼ばれる非運動症状の原因となります。アセチルコリンの不足は認知面に影響を与えます。
以前の研究者たちは、パーキンソン病は黒質に由来すると考えていましたが、疾患が黒質に達するずっと前から始まることが示唆されています。疾患が進行するにつれて自律神経症状、運動症状、および認知症状が時系列的に現れることによって裏付けられています。
これらの仮説は、非運動症状とα-シヌクレインレベルを調べることによって、早期発見とバイオマーカーの可能性に関する研究への道を開くものです。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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