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質問93:どうしたら介護者はより脳卒中サバイバーの回復に役立てますか?
専門家からの回答
3つのことが大切になります。
「①支えるけれど自立心を育てる。」「②介護者自身のことも大切にする。」「③一人で頑張らず、助けを受け入れましょう。」
まずは、①から始めてみましょう。
脳卒中を起こしたばかりの段階では、家族は麻痺側で座って話しかけてあげる、手足に触れてあげるだけでも大きな支えになります。これは、麻痺側の認識・可塑性の促進および活動に役立ちます。その後、家族や介護者はセラピストに習い、脳卒中後に何をしてあげる必要があるのかを学び、運動療法をリハビリ以外の時間で補助してあげましょう。そのように関わる事は、麻痺にとっても良いですし、全身の機能維持にも大切です。
家族関係によっては、家族の挑戦も必要なことがあります。例えば、自分の父親に「もっと~しよう」など言えない人もいるかもしれません。しかし、脳の回復には繰り返し繰り返しの刺激が必要です。家族も関わり方に挑戦して、出来る限り練習を一緒に行う事は大切です。
そして、退院後、在宅生活に戻った時は、社会生活への参加をサポートするのも家族の大切な役割です。理想とする自立した生活に少しでも近づけるようにサポートしてあげましょう。辛抱強く支え、しかし甘やかすのではなく、自分でも出来ると自信を持てるようにすると良いと思われます。
次に、介護負担は非常に大きく、それは介護者の健康上のリスクを増大させます。脳卒中サバイバーと暮らす新しい生活の中での良い関わり方のバランスを見つけることは重要です。介護者は自身の疲労を無視しがちで、自分のために時間をかけたり自分のことを気遣ったりすることに対して罪悪感を感じてしまうことがよくあります。それは長くは続きません。介護者が倒れてしまったら、共に生活が大きく崩れます。程よい関わり方こそ、長続きの秘訣です。
そうすると介護に助けが必要かを認識する必要があります。助けを求めることを恐れてはいけません。介護状態によっては、ショートステイなどを利用したレスパイトケアも有効です。お互いの健康を維持するためには、本当に必要だと感じる前に、体験見学をしたり早めに注意を払っておくことをお勧めします。介護保険をご利用の方はケアマネージャーと相談してみましょう。
執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表
・国家資格(作業療法士)取得
・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務
・海外で3年に渡り徒手研修修了
・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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