自主トレ ポイント
回数を重要視される方がいますが、運動の質を重要視する事がパーキンソン病の方には特に重要です。研究においてもパーキンソン病の方の症状であるすくみや無動の要因は、筋力だけでなく脳内での運動や動作のイメージが上手くできるか否かが大切であるとの報告もされています。
立ち上がる前にご自身の姿勢がどのような姿勢や状態になっているのかに意識を傾けるようにしてください.
立ち上がる前の重要なポイント
・座っている姿勢が後ろに崩れていないか?(椅子にもたれていないか?)
・猫背のように体が曲がり,視線は下ばかり向いていないか?
⇒立ち上がる上で視線を前に向いておくことは脳内での運動イメージが整理されやすくなります.
・足が地面に着いている感じがわかるか?
⇒地面を踏みしめて踏ん張る感覚は立ち上がっていく上でも大切な手掛かりとなります.
・お尻から座面の感触がわかるか?(体が曲がっているとお尻から入る感覚が鈍くなってしまいます)
・上記を少し意識して感じられるようになったら,目を閉じてさらにご自分の体がどのようになっているのかに意識を傾けてみてください
などがポイントです。パーキンソン病患者様の場合,運動前に自分がこれから運動していく動作のイメージを脳内で一度意識していただくことがとても重要であり,それが動作時におけるすくみなどにいい影響を及ぼす可能性があります.
上記を感じる意識ができたらゆっくり立ち上がるようにします。転倒などに注意して、安定したテーブルなどを利用することをお勧めします。
道具を使用したワンポイント
・立ち上がっていく上で足を踏ん張るという感覚はとても重要になります.
・しかしながら,パーキンソン病患者様の場合その”踏ん張る”という感覚が分かりにくいことが多いです
・その理由は,上記したように”脳内で踏ん張るという運動イメージ”がつくれないということが可能性として大きいです
・踏ん張るイメージをしやすい・想起しやすいよう,タオル等の踏みしめる感覚を得やすい素材のものを踵の下にいれて頂きます
・それをゆっくりと足の裏で感じながら,踏みしめるトレーニングを実施てみてください
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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