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2018.03.03 脳卒中

利き手から何が分かる!? 脳卒中前の脳機能・生活を予測し、今後を考える

 

 

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利き手から何が分かる!? 利き手から脳機能が分かる?

 

 

 

「右利き」は、世界人口の70〜95%で観察される最も一般的なタイプです。次に「左利き」そして非常にまれな「両利き」の方がいます。左利きの人々はより才能があり芸術的であるという共通の認識があります。

 

 

その利き手から脳構造のどのようなことが分かるでしょうか?

 

 

多くの科学者は利き手は遺伝であると考えていますが、一方で他の要因も重要な役割を果たすと考えています。利き手は、いくつかの行動的および解剖学的尺度と関連していると言われることがあります。

 

 

例えば、人間のわずか10%の左利きの人は、芸術においては過度な表現を好み、数学的能力が優れ、関節炎や潰瘍などの疾病の素因が低いようです。一方、心疾患、失読症、喘息、多発性硬化症などの いくつかの健康問題の有病率が増加します。

 

 

課題に応じて利き手が変化する混合タイプの方は、認知症および認知機能の老化に強く関連する海馬および扁桃体の萎縮と関連しています。また、右利きでない(混合または左利き)は、自閉症・てんかんおよび統合失調症を含む神経発達障害のリスクがより高いようです。

 

 

利き手は、脳の非対称性を反映しています。

 

 

左右の脳半球の機能的差異は、利き手という現象を強調していると考えられています。利き手はおそらく、脳が非対称的に機能するという事実の最も明白な現れです。

 

 

左半球が優位であれば右利き、右半球が優位であれば左利きとなります。

 

 

左半球は、言語や論理的思考に特化していますが、右半球は直感と創造性に関連しています。 胎児の発達中であっても、脳の非対称性と手足の関係は非常に早期に検出可能となるようです。

 

 

研究は、言語の差異と利き手を結びつけています。右利きの人は言語が左半球制御であることを特徴とし、左利きの人は言語または音声表現で右半球優位であることを示しています。

 

 

一部の研究者は、脳の容積は、議論の余地があるものの、利き手と相関する可能性があると考えています。ある研究グループは、左利きの人はより大きな脳を有し、別の研究は右手と左手の脳の大きさに差がないことを発見したと報告しました。

 

 

左手と右手の脳は構造が異なるが、入手可能な文献においてはIQスコアで測定された知見は顕著な差は見られていません。それにもかかわらず、脳構造の相違は、右利きの人よりも、左利きの方の言語と感情のより多様で創造的な処理を反映していると思われます。これは、楽器が右手用に設計されている場合(バイオリンなど)でも、左利きのプロのミュージシャンが多い理由を説明すると思われます。

 

 

右手と左手は手の好みだけでなく脳の構造も異なっていることは明らかです。

 

エジンバラの利き手テスト

 

利き手を調べる検査があります。エジンバラの利き手テストと言います。脳卒中のリハビリの臨床においても、発症前の手の使い方の聴取と大脳半球優位性を見るためにもこの評価を用います。どれくらいの偏りがあるのか試しに行ってみましょう!

 

 

療法士からのコメント

利き手を知る事で、脳卒中発症前の当人の生活の仕方や脳の使い方を推測することが出来ます。また、脳卒中により利き手側が麻痺をするか、利き手が残存するかで問題は異なってきます。利き手側が麻痺をすると利き手・利き足でない方を主として動作を遂行しなければならず、それによる動作獲得の難しさも出てくるでしょう。場合によっては利き手交換も求められます。逆に、利き手が残存した場合は、過剰に利き手・利き足を用いてしまい、反対側(麻痺側)の運動神経を用いることを抑制してしまう可能性があるかもしれません。脳卒中後のリハビリを進めるうえで利き手を把握しておくことは大切です。

 

 

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