
Facebook メルマガ登録にて定期的に最新情報を受け取れます。
脳卒中患者様の中の多くに足先が曲がってしまう現象を呈する方がいらっしゃいます.
なぜ足先は丸まってしまうのでしょうか?Craw toe(クロートゥ)は,足部および足趾における痙性の症状です.
これは「脳」と「筋肉」のコミュニケーションの食い違いによって起こるものです.
足部筋は,脳卒中による神経学的な異常により,過剰な収縮をきたし,あなたが望まないときでも足趾が丸まってしまう現象を誘発します.
クロートゥがいつ起こるのかは予測不可能で,脳卒中発症後数カ月で起こる場合や何年も経った後にも起こりえます.
クロートゥは歩行時に痛みを伴います.それに対して緩和するいくつかの治療法がありますので以下に紹介します.
①リハビリテーション

クロートゥに対して最も侵襲が少なく,効果的な治療法はリハビリテーションです.
リハビリは足部の痙性を引き起こしている筋に対するコントロール能力を脳に再学習させます
筋肉に対してトレーニングをすればするほど,それに対するコントロール能力が回復し,「リラックス!」と筋肉に指令を出せるようになる可能性もあります.
そして,筋肉はそれに従い痙性を改善させることに繋がるかもしれません.
②装具の利用

リハビリテーションが現実的に難しい場合,足関節装具(AFO:ankle-foot-orthoses)がアライメント修正に役立ちかしれません.
装具は,良肢位でのアライメントのサポートを可能にします.クロートゥに対して使用するのであれば,足関節装具の形としては,爪先までサポートがあるもの,またメタタルザルパッドと呼ばれる母趾球・小趾球に小さいクッションをつけたも のを取り入れるべきかもしれません.
これは,疼痛軽減また緩衝材の役割になりますし,足関節装具は足背屈が困難な場合,すなわち下垂足にも使用することが可能です.
③電気刺激療法

経皮的電気神経刺激療法(TENS)は,神経系と筋の両方に対して電気にて刺激するものです.
電気刺激療法は,麻痺した下肢に対して随意的な筋収縮を起こさせることで働き,またそれはリハビリテーションと併用させると効果的です.
反応をより効果的に引き起こせる追加のオプションだと思ってください.
④ボトックス

ボトックスは脳卒中後の上肢の痙縮に使用される治療法の一つです.
足も同様にボトックスを行うことで効果が得られている報告もあります.
ボトックスについて医師に相談し,自身のクロートゥに対して適応できるかどうか確認してみてもいいかもしれません.

国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
————————————————————
〒113-0033 文京区本郷2-8-1 寿山堂ビル3階
ニューロリハビリ研究所 STROKE LAB
電話番号:03-6887-5263
メールアドレス:t.kaneko@stroke-lab.com
TwitterやYouTubeなどはアイコンをクリック↓↓↓