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質問33:手に重度麻痺を患った場合の生活の工夫を教えて下さい
専門家からの回答
主に作業療法士は、そのようなケースの相談に乗り、サポートすることが出来ます。
手段としては、①便利な自助具または片麻痺用の物品の使用 ②非麻痺手で動作を行う練習(環境調整を含む) ③麻痺手の動作への参加の仕方の学習 が挙げられます。
便利な道具としては、例えば『ループ付きタオル』は、洗体時に麻痺手にループの部分を引っ掛けて片手で体を洗います。『自動ライト』は部屋に入ると手を用いずに点灯し、部屋を照らします。
動作では、瓶を開ける際に瓶を内股に挟んで固定して片手で蓋を開けたりする代償的な手段があります。麻痺手が握る事だけでも出来るのであれば、歯ブラシを持たせておいて歯磨き粉をつける、ペットボトルを持たせておくなどの参加方法もあります。肩が利くのであれば、腕が持ち上げられるので部屋のスイッチを押すなどが出来ます。
そのように工夫や代償的な動作によって麻痺手での生活に適応していく必要があります。
脳リハ.comでは、他記事にて多くの生活アイデアをお伝えしていますのでご参考下さい。また、インターネットで多くの片麻痺用の製品も販売または紹介されています。
上肢は動きが複雑であり、それを制御するために、脳の広い領域を必要とするために回復が最も遅いことが多いです。麻痺手をストレッチや感覚刺激を与えたり、出来る範囲で麻痺手を生活に参加させる事を地道に継続し、学習性の不使用を予防していきましょう。
執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表
・国家資格(作業療法士)取得
・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務
・海外で3年に渡り徒手研修修了
・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆
参考論文
1)
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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