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質問28:脳卒中後の手が再び動くようになる為に何ができますか?
専門家からの回答
ここでお勧めするアプローチの1つは、手に感覚のフィードバックを入れることです。
手に動きがなければ、その手に様々な感覚を入力していきます。
例えば、タオルでこすり、振動を加え、研ぐ米の水の中に入れます。
私達は、感覚と運動をつなぐ脳内のつながりを持っています。それらは非常に複雑な繋がりです。脳と手の間の経路における双方向を利用します。脳が信号を送る時に手の動く準備が出来ていなくても、その手に感覚を入れることで脳にその情報が戻って神経のつながりを強めることができます。
作業療法は上肢を動かすために何が出来るかを手助けすることができます。その方の身体機能に合わせた課題を模索し、治療計画を立ててくれます。
手の訓練では、出来る限り損傷を受けた脳を活性させたいので、麻痺手のみで訓練できる事が好ましいです。そして、訓練では常に能動的である必要があります。ただ、マッサージ・電気を流して受動的に動かすだけでは良くなりません。(しかし、筋筋膜線維が縮まっている場合はそれを伸ばしたり滑走させることも必要です。)
作業療法では、日常の中でどのような事に手を使えるのか相談に応じてくれます。
日々の生活の中で手を参加させていくという事は重要です。
例えば、麻痺手でペットボトルを持ち、もう一方の手でキャップを持ち開けることができます。または、手紙を書く際に紙を押さえ安定させることもできます。麻痺手で歯ブラシを持ち、非麻痺手で歯ブラシに歯磨き粉をつけます。ドアノブに手をかけて腕で開閉する事もできます。
手指・上肢を使えば使う程、脳へメッセージが送られ、回復を促進させます。
執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表
・国家資格(作業療法士)取得
・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務
・海外で3年に渡り徒手研修修了
・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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