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腕振り運動
実際に歩こうとした際に一番感じる困難は、麻痺側の上下肢が自動的な歩行のパターンで動かない、ということです。通常であれば歩こうとすると左右が対照的に手足を交互に振り、歩行運動が実施されます。
これはほとんど無自覚的に行われます。しかし麻痺がある状態で自然に歩こうとしても、“リズム”を作ることができません。多くは異常な筋緊張によるものと思われます。
この状態で無理に手を振ろうとしても不自然な動きになってしまいます。有効な方法として、タンゴやダンスのリズムに合わせて踊る感覚で左右の手を動かせると有効かもしれません。
また、麻痺側をしっかり動かすことは麻痺側を動かすためのトリガーとなり、お手本ともなるので、意識的に動かしてみてください。この両手足を用いた交互運動がいかにリズムよくできるかが、歩行の効率性につながります。
【運動のポイント】
①立位の状態から非麻痺側上肢を90°までしっかりと挙上し、同時に麻痺側下肢を踏み出します。
②次は歩行と同様に麻痺側上肢を90°まで挙上(可能な範囲で)し、非麻痺側を1歩踏み出します。
③「右、左、右、左…」とゆっくりと20回程度交互に繰り返します。介助者がいればリズムをとってもらったり、丁度よいテンポの好きな楽曲などがあれば、合わせて行うと気分よく実施できます。
④介助者がいれば少し前方で同じ運動を行ってもらい、模倣することも有効かもしれません。