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中殿筋弱っていませんか?-歩行に重要な筋肉-
今回は「手で錘を持った際に中殿筋が活動する」という報告を元に自主トレアイディアを提案しています。
※論文の詳細につきましては下記をご参照ください。
Activation of the gluteus medius according to load during horizontal hip abduction in a one-leg stance..PubMed Lee JW, Kim YJ, Koo HM 2015.
「中殿筋」一度は聞いたことのある筋肉の名前ではないでしょうか?
中殿筋は歩行に重要な役割を果たします。脳卒中後の後遺症ではこの「中殿筋」が弱くなってしまうことで股関節が不安定となります。
この中殿筋が上手に活動できるようになることで麻痺側の下肢がしっかりと支持でき、歩行が安定する可能性があります。
一般的に横向きで足を上げるような運動でも中殿筋は活動しますが、脳卒中後の場合は腰などで引っ張り上げてしまうような代償動作がみられ、的確に筋を収縮できていない場合が多いです。
そのため、今回はそのような代償動作を最小限にとどめながら、歩行へつながりやすい運動となっています。
【運動のポイント】
※ペットボトルに中身が入っているもの準備してください。
① 麻痺側の手でペットボトルを握ります。非麻痺側を使用しても良いのでしっかりと手の中で握ることがポイントです。
② 立位でペットボトルを持った手を約10°外へ広げます。この時、肘は伸展位でリラックスします。開いたり閉じたりを繰り返します。
③ 次の運動としてペットボトルを持った手に対して骨盤を接触させていきます。3秒程度を目安に繰り返して行って行きます。
④ 麻痺側でペットボトルを持つのが難しい場合や体が傾いてしまうなど代償動作が出てしまう場合は、非麻痺側の手でペットボトルを持ち外へ広げる運動をおこなってください。
* 肩の痛みなどがある場合は中止してください。