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脳卒中後の錯覚を用いた治療法
鏡を使ったエクササイズ
鏡を使ったエクササイズ(ミラーセラピー)は、鏡を正中ラインに置き、非麻痺側の手で運動を行うと、麻痺手側に非麻痺側の手の運動が映し出されます。あたかも麻痺側の手が動いているかのように見えます。
これは麻痺側の手が動いているという錯覚を作り出し、脳が麻痺側の手を動かしていると思わせます。これは、実際には筋を動かさなくても脳の神経可塑性を刺激します。
鏡を使ったエクササイズの別法
この治療には鏡は必要ありません。代わりに、サポートしてくれる方に、非麻痺側と同じように麻痺側の手を動かしてもらうよう頼んで下さい。自身で非麻痺側と同じように動かしていると思いながら集中して行って下さい。
ミラーセラピーは多くの研究がされており、その結果も示されています。ミラーセラピーのタイミング、頻度、回数、期間、ならびにどのタイプの患者が治療に最もよく反応するか等は今後研究が望まれているところです。
結果は、はじめは非常にゆっくりと現れると思われます。 辛抱強さが必要です。脳を再配線するには時間と労力がかかる複雑なプロセスです。しかし、そのプロセスを信じて集中して取り組んでみましょう。
療法士からのコメント
脳卒中後のトレーニングは練習後に劇的に変化するというのは臨床上少ないように思われます。やはり記事のように地道な努力が必要です。しかし、練習をしっかり前向きに継続するのとしないのでは、長期的に見て大きな差が開いてきます。諦めずに共に頑張りましょう。