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2017.10.17 パーキンソン病

2000年に保険適応となったパーキンソン病の手術:脳深部刺激療法(DBS)について知ろう

 

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脳深部刺激療法(DBS)について知ろう

薬物療法が中心となっていましたが、1990年代に新しい手術方法である脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation =DBS)が登場しました。2000年には脳深部刺激療法が保険適用となっています。

 

視床破壊術と基本的には同じ原理となっています。DBSでは脳深部の特定の位置に正確に電極を留置し、破壊する代わりに前胸部に植え込んだ刺激装置で高頻度刺激を行い、標的である神経核の活動を抑制します。

 

DBSが望ましくない結果を引き起こした場合、刺激電極をオフにする、または刺激の強度を調整することができます。この点は、視床・淡蒼球破壊術と異なっており、可逆的です。

 

DBSは2つの外科的処置を必要とし、体内に機械を埋め込みます。そのため感染のリスクや継続的に使用できるために一定期間でのバッテリー交換手術が必要となります。刺激装置の電池の寿命は3~5年です。機械の点検を定期的に行ったり、MRI撮影が出来なくなるなどデメリットもあります。

 

電極が正しい位置にあるかどうか確認する為に、意識のある状態で効果及び副作用を確認します。電極の配置は、ペースメーカーの配置に良く似ています。入院期間は手術と術後の調整(抗パーキンソン薬の調節も含め)を含めて2~3週間ほどが一般的です。その後は通院で調整を行います。 安定するには3~6ヶ月程必要と言われます。

 

DBSは、適切なレボドパ療法と併せてもすくみ足や転倒に対しては有効ではありません

 

PPN(脚橋被蓋核)は、脳内の別の領域で、その後方部分は歩行中枢または歩行誘発野として知られてます。一部の研究ではパーキンソン病におけるPPN刺激を評価しています。しかし、その結果は矛盾している状態です。明らかな事は、PPN治療は期待されていた「答え」ではないということです。今後さらなる研究が必要です。

 

パーキンソン病患者は、この手術がパーキンソン病を治癒させるものではないこと・レボドパの反応性を良くするものでもないことを理解しておかなければなりません。非現実的な期待を持ってはいけません。手術による明確な目標・到達点を医師とよく相談し、合意した段階で、手術を受けるべきです。

 

 

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