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リハビリテーションを始めるにあたって
リハビリが推奨されるようになった背景
近年、運動がパーキンソン病の方の身体管理の重要な部分として位置づけられるようになりました。
運動を行う事は明らかにメリットのある事のように思えますが、何故近年までその考えが普及してこなかったというと、非薬理学的アプローチの研究のための資金が少なく、どのような運動がパーキンソン病の方にとって効果的なのか医学的知識と理解が少なかったことが原因のように思われます。
しかし、現在では多くの神経科医がパーキンソン病の方に運動を勧めています。運動やリハビリテーションの研究のための資金援助が増え、知識と理解が着実に蓄えられています。 実際、パーキンソン病における運動とリハビリの研究のほとんどは近年に行われてます。
リハビリテーションと運動は何が違うの?
リハビリテーションは、理学療法(PT)作業療法(OT)言語聴覚療法(ST)があります。これらの治療は一般的に保険対象となり、医師の指示が必要です。
言語聴覚士は、会話と嚥下の問題に焦点を当てた訓練を行います。パーキンソン病の発声障害では、発声量の減少、発話不明瞭、吃音(どもり)等の症状が含まれます。また、嚥下訓練では嚥下機能を評価し、嚥下を困難にしている原因に対してのアプローチを行います。
作業療法士は、日々の日常生活動作(ADL)を行う能力を個別に評価し、問題点に対しアプローチし、出来る限り自立した動作能力を獲得する事を目指します。日常生活動作(ADL)には、入浴、着替え、食事、トイレなどの基本的なことが含まれます。「IADL」手段的日常生活動作はより幅広い買い物・料理・掃除・薬の管理、お金の管理・趣味活動・公共交通機関関連の利用・車の運転などの動作も含まれ、それらに対しても行えるよう訓練します。パーキンソン病の症状があった場合でも、日常生活をどのように安全かつ楽に行うか最善の方法を指導します。
理学療法士は一般的な運動性に焦点を当てています。歩行における問題(転倒・すくみ足・体力低下)に対して訓練を行います。
医師は定期診察の中で確認された問題に基づき、PT・OT・STによる評価と治療を行う事を決断するかもしれません。
リハビリはいつ始めるのが最適?
リハビリテーションを開始する正しい時期を特定することは困難です。そのため、医師との良好なコミュニケーションが必要と思われます。転びそうになることが増えた、日常生活で介助が必要になった、あるいは嚥下に関して問題を生じていることに気づいた等があれば医師に速やかに相談し、問題について話し合い、必要であればリハビリテーションの処方をしてもらう必要があります。しかし、可能であればパーキンソン病の診断を受けた時点から、予防として定期的な運動が推奨されます。
リハビリの「質」について
リハビリテーションにおいて未だパーキンソン病の方に対しての豊富な経験を持ち、パーキンソン病を専門とするセラピストは比較的少ないのが現状のようです。また、研究は進んでいますが、理学療法士や作業療法士が用いる手法は非常に変化しやすく、関わるスタッフによっても異なります。
パーキンソン病患者のための最も適したリハビリは、パーキンソン病の方に対する経験が豊富で、その中で成功体験を積んだセラピストが推奨されます。しかし、これは見つけるのが難しいかもしれません。
「パーキンソン病の治療経験が豊富な方、または自信のあるセラピストにお願いしたい」など医師を通して言付けされる方も実際おり、手段の一つです。
リハビリを担当された方に対して気が引けてしまう方もいらっしゃると思いますが、あまり訓練効果を実感しない場合は担当変更や他のセラピストを探すのも手段の一つです。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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