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•パーキンソン病の患者様は、椅子から立つ時、又は立った後に後方へふらつくことが多いです。 また、歩行では、歩幅が狭く・速度が遅くなる(小刻み歩行)、手を振らず縮まった歩き方になる、 一度歩き出すと早足になって急に止まれなくなる、向きを変えるのが難しくなる等の症状が見られます。
•これらの問題は、「バランス反応」の問題として捉えられます。病気が進行するにつれ徐々にバランスが不安定になってしまいます。 不安定になることで、動きが慎重になり、体をより強張らせて動作を行うようになってしまいます。
•体が硬くなってしまう固縮という症状や体の柔軟性の低下も、バランス反応を阻害する大きな原因となります。 硬い筋肉は、リラックスした柔軟性のある筋肉よりも、バランスの反応(姿勢反射)が出づらくなってしまいます。
•例えば、足は地面に接していて、地面からの様々な情報や足自体の関節や筋肉の動き等の情報を敏感に感じ取り、その情報を脊髄・脳に送っています。 その足が、硬くなってしまうと、それらの情報を感じ取りづらくなり、結果バランス反応が遅れ転倒してしまいます。
•自主トレでは、これらの問題に焦点を当てます。 最初に、足腰のストレッチを行い、その後にバランスを崩すことなく椅子から立ち上がるための練習を行っていきます。
足のトレーニング
自主トレを行う前に:
•足の甲が痛む場合は、足の甲の下に薄い適度に丸めたタオルなど置いてみましょう。
•膝が痛み、完全に座ることができない場合はクッションを膝裏に置いてみましょう。
•ストレッチを行う前に、足首~足先までよく触り、意識付けしても良いでしょう。
”足の甲のストレッチ”
開始姿勢:四つ這いの姿勢を取ります。
※正座を取れるのであれば、他の姿勢から始めても構いません。
①正座の姿勢を取りますので、足の甲を着いた状態になります。
②手で支えながら、ゆっくりお尻を落としていき正座の姿勢を取っていきます。
③ゆっくり踵に体重を乗せ、座っていきます。
•ゆっくり踵に体重を乗せられるように、床に手をついて手の力も使ってゆっくりと腰を下ろします。
•「痛い」ポイントを過ぎて、我慢する必要はありません。適度な痛みは、何回か行うと解消されることもあります。
④膝の上に手を乗せ、踵の上に直立して座ってください。
⑤じっくりストレッチをしたら、足を崩して休みましょう。
”足指のストレッチ”
①次は、四つ這い姿勢で、床につま先を立てて正座と同様に行っていきます。
②手で支えながら、ゆっくりお尻を踵へ下ろしていきます。
③踵にお尻がついたら、上体を起こしていき、体重を足の指先の方へかかるようにしていきます。
④体を起こしてこれたら、手を膝の上へ置き、体の重みでゆっくりストレッチします。
⑤30秒程ゆっくり行えたら、床に手を着いて、四つ這い姿勢へ戻りましょう。
•ハムストリングス、ふくらはぎ、足首、足のための一連の定期的なストレッチ練習は、脚の筋肉や関節をより柔軟で反応的にすることができます。
※1.足の指先~足首の柔軟性の練習を行います。
※2.正座を行いますので、膝の柔軟性も改善されます。
注意:
•時間や回数は,疲れない程度にしましょう.
•徐々に慣れてきたら,少しずつ回数を増やしていってもいいかもしれません.
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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