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目次
足関節の運動とは?背屈と底屈
足関節の背屈の動きと言うのは足首が曲がり、つま先が上にあがる動きを背屈すると呼びます。参考可動域は20°になります。
背屈を行う主な筋肉には前脛骨筋があります。
足関節の底屈の動きと言うのは、足首が伸びてつま先が下に倒れていく動きのことをいいます。参考可動域は45°となります。
底屈を行う主な筋肉は腓腹筋やヒラメ筋があります。
家族でできる可動域練習
足関節背屈の可動域訓練
①膝を曲げた状態で自身の膝を相手の膝の下に入れます。
②片手で対象の足の足首を持ちます。
③反対の手で足の裏に手を回し、かかとを持ちます。
④左の手は動かさず、足の裏に入れている手を使って足首を背屈方向に伸ばしていきます。
⑤この時かかとを持っている手が親指の方向に行ってしまうと内反と呼ばれる方向に行ってしまうためできればまっすぐか、少し外側に曲げるようにしましょう。
腓腹筋のストレッチをしたい場合は自分の膝の上に乗せずに足首を背屈の方向に動かしていきます。
※この時動かすスピードが速すぎると反射が起きてしまい抵抗してしまうことがあるため、反射が起こらないようにゆっくりと伸ばしていきます。
10秒ほどキープして戻していくと言うものを3回ほど行います。(可動域制限が強い場合は30秒を3回行いましょう。)
足関節の底屈の可動域訓練
①膝関節の下に丸めたタオルなどを入れ、少し膝を曲げられるようにします。
②足首を包み込むように両手で持ちます。
③そこから足首をつま先の方向に伸ばすことによってスネの前側にある前脛骨筋と言われる筋肉を伸ばすことができます。
④下ろす際は指の親指が内側に入っていかないように、まっすぐ下か、少し外側に伸ばしていきます。
※この時も先ほどと早く動かさずゆっくりと動かしていきます。
10秒ほどキープして戻していくと言うものを3回ほど行います。(可動域制限が強い場合は30秒を3回行いましょう。)
足関節可動域テスト
関節可動域測定の基本
関節の可動域を測る際、基本軸と移動軸と言うものがあります。
足関節の背屈と底屈でいうと、基本軸は腓骨に垂直な線となり、移動軸は第5中足骨(小指の骨)になります。
この基本軸に対して移動軸が正常だとどれだけ動くかが参考可動域となります。
可動域を測定する際のポイント
可動域を測る際はまずは自動運動での可動域の測定と、その後に他動運動の可動域を図っていきます。
足関節背屈の可動域測定
①背臥位(仰向け)になります。
②対象の足の下あたりに、自分の膝を入れリラックスさせます。
③ ゴニオメーターを基本軸に当てます。
④自分で動かせる範囲での関節を動かしてもらいます。
⑤最初に当てた基本軸を動かさないように、第5中足骨にゴニオメーターを合わせます。
【他動運動の場合】
他動運動では測る人がしっかりと足首を手前に動かしていき、これ以上可動域が動かなくなるところで止めます。
ゴニオメーターを基本軸に合わせてそこから移動軸の第5中足骨に合わせて行きます。
ここで出てきた角度が足関節の他動運動での関節可動域となります。
この時の角度が20°以下の場合、可動域制限があるということになります。
また、自動運動で10°、他動運動では動かした場合は20°だった場合など、他動運動と自動運動で差異があった場合は筋力低下などが疑われます。
角度を測る際、膝の下に太ももなどを入れていますが、ふくらはぎには腓腹筋、ヒラメ筋と呼ばれる筋肉があり、腓腹筋は二関節筋と呼ばれる2つの関節をまたぐ筋肉となっており、膝関節の上から付いていて、足関節の先に付いています。
一方、ヒラメ筋は単関節筋と呼ばれる1つの関節しかまたがない筋肉となっています。膝をまたがず足首の下のほうについていくので単関節筋といます。
膝を曲げることによってニ関節筋である腓腹筋を緩ませることができ、先程の膝を曲げた状態での足関節の背屈の動きと言うのは腓腹筋が緩んだ状態で動かすので、ヒラメ筋の硬さを見ているわけになります。
ニ関節筋である腓腹筋を見る場合は、検査者の膝を抜いて被験者の膝を伸ばした状態でつま先を曲げていくと腓腹筋の硬さを測ることができます。
膝を伸ばした場合と膝を曲げた場合の2種類を測っておくことで、どちらが背屈の制限因子になっているかを予測することができます。
足関節の底屈の可動域測定
①姿勢は背臥位になります。
②対象の足の下に膝を入れ、リラックスさせます。
③自分で足関節を底屈方向に動かしてもらい可動域を確認します。
※ この時の角度に先にゴニオメーターを合わせておくと測りやすくなると思います。
④ゴニオメーターを基本軸に合わせます。
④自分で足関節を底屈方向に動かしてもらい移動軸にゴニオメーターを合わせて行きます。
ゴニオメーターで測った角度が、足関節の底屈の自動運動の関節可動域になります。
【他動運動の場合】
測る人が足首がつま先のほうに倒れるようにしっかりと動かしていきます。
これ以上足首が動かなくなったところでゴニオメーターを当てていきます。
ここで出てきた角度が足関節底屈他動運動での可動域になります。
この時の角度が45°以下だった場合関節可動域制限があると言う判断になります。
また自動運動と他動運動で差があった場合は筋力低下や何か問題があると言う解釈になります。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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