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2021.09.23

家族でできる関節可動域検査 ROM/練習~肘関節「屈曲・伸展」編~

 

 

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目次

 

1.肘関節の働き

2.家族でできる可動域練習

3.肘関節の運動と構造

4.肘関節可動域テスト

 

 

 

肘関節の働きとは

非荷重関節と分類されています。非荷重関節とは、荷重されていない関節のことです。対になる言葉としては荷重関節といい、股関節や膝関節など常に荷重がかかる関節のことです。

 

この2つの大きな特色として荷重関節は体を支える為にしっかりと伸びる必要があります。非荷重関節はしっかかりと曲げる必要があります。なぜかというと、生活の中で肘関節は常に曲がって動作を行うからです。その為肘関節は曲がる可動域が大切になっていきます。

 

 

脳卒中後片麻痺の方は、連合反応等で屈曲方向に動く事は多く、筋緊張(筋肉のこわばり)も屈曲の方向が強くなり、肘は曲がるけど伸びにくい人がいます。その場合は伸展の可動域練習が必要となります。

 

家族でできる可動域練習

肘関節伸展

 

①姿勢は背臥位(仰向け)で行います。肘の下にタオルなど入れていきます。

※肘関節伸展の可動域は5°なので、タオルがない状態で伸ばしたとしても0°しかいきませんので、タオルを入れてあげることで肘関節伸展5°を引き出していくことができます。

 

②肘関節伸展の可動域制限を作り出す原因として上腕二頭筋による制限があります。特に上腕二頭筋の遠位部(肘に近い所)が固くなりやすいので、今回はここに介入していきます。

 

 

 

【把持する場所】肘を曲げた際に力こぶが出る所が上腕二頭筋

 

①片方の手で先ほどの力こぶの所を持って安定させます。

 

②もう片方の手で前腕を回外位とし、肘関節屈曲方向に誘導します。この方法により上腕二頭筋が縮んでいきます。

 

③次に肘関節伸展の方向に伸ばしていきながら、上腕二頭筋を顔の方向に伸ばしていきます。この方法を何度か行っていきます。

 

④この時に注意しなければいけない所として、上腕二頭筋が内側の向きでやらないことです。そうすると、軸がずれてしまう為、しっかりと上腕二頭筋が天井を向く方法位置が確保できてからやることが重要です。もしこの状況が作れない方がいましたら、肩関節外旋を出す練習で紹介した動画を参照していただければ幸いです。

 

肘関節屈曲

肘関節の可動域制限因子として、上腕三頭筋が原因になることが多いです。今回は上腕三頭筋の介入方法を紹介します。

 

上腕三頭筋は上腕二頭筋(力こぶが出る場所)の後ろ側に位置しています。

 

①上腕三頭筋を片方の手で安定させます。

 

②もう片方の手で肘を伸展方向に誘導していきます。

 

③ここから肘関節屈曲方向に曲げていきますが、この時上腕三頭筋を動かない様に止めていきながら肘関節がしっかり曲がっていくように誘導します。

 

④肘関節を曲げていって止まったところで、上腕三頭筋を上下に動かしていきます。特に下に引き下げていくことで、上腕三頭筋の柔軟性が出ます。

 

 

肘関節遠位部の硬さが出やすいことが多いです。

 

①片方の手で持ち手を上腕三頭筋の遠位部に移動します。

 

②肘伸展を誘導していきます。

 

③肘を曲げていきます。この時も上腕三頭筋は止めた状態で行います。曲げた状態でさらに上腕三頭筋を下側に引き下げていきます。

 

④動作を数回行います。

 

 

上腕三頭筋の遠位部だけではなく近位部(脇に近い部分)が硬くなることが多いのです。

 

①脇の下の上腕三頭筋を持ち

 

②脇から引き上げていくように動かしていきます。

 

③別視点

 

肘関節の運動と構造

肘の運動

 

運動方向としては、肘を曲げる屈曲運動、肘を伸ばす伸展運動があります。

もう一つは前腕の回内運動、回外運動といい、肘関節運動に関わってきます(前腕に関しては別の記事でお話させていただきます)。

 

肘関節の構造

Thanks to @visiblebody

肘関節の構成として、①腕尺関節(上腕骨と尺骨で構成)、②腕橈関節(上腕骨と橈骨で構成)、③上橈尺関節(尺骨と橈骨で構成)の3つで構成されています。

 

①腕尺関節は蝶番関節(一軸性)となっており、主に屈曲と伸展を担っています。

 

②腕橈関節は球関節(多軸性)となっており、自由度が高い関節となっています。

 

③上橈尺関節は車軸関節(一軸性)となっており、尺骨を軸にして橈骨が回り込むことで、前腕の

回内外の運動に寄与しています。

 

肘関節が上腕骨にはまり込む所を④肘頭窩といい、ここにはまり込む骨は尺骨となっています。肘関節がしっかりと伸びていく為には、尺骨が肘頭窩にはまりこんでいく必要があります。

 

肘関節可動域テスト

肘関節屈曲

【基本軸】上腕骨

【移動軸】橈骨

【参考可動域】145°

※この時手は自分の方向に向くように前腕回外位で行います。この時の角度が145°以下だった場合、肘関節の屈曲可動域制限があると判断します。

 

肘関節伸展

【基本軸】上腕骨

【移動軸】橈骨

【参考可動域】5°

※この時手は自分の方向に向くように前腕回外位で行います。この時の角度が5°以下だった場合、肘関節の伸展可動域制限があると判断します。

 

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