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脳卒中が人を変える!?
前頭葉による影響
今回は、脳卒中後の人格と行動の変化についてお伝えします。
これは脳の前頭葉に影響が及んでいる可能性が高いようです。
前頭葉に機能不全を起こすと、不意に感情を爆発させたり、理性を保てず感情を剥き出しにした状態になります。前頭葉は思考や判断等の機能を司っています。不適切な言葉を用いたり、自身を抑制できず理性を失ったりすることがあります。脳卒中の初期段階から回復するにつれ顕著になってくる可能性があります。
今までの習慣を失う?
脳卒中後、一部の人は今までの習慣を失うようです。酒飲みの方はお酒を飲んでも美味しくなくなったり、喫煙者は煙草を吸う事を忘れたりすることがあります。
これらは、「島皮質」と呼ばれる脳の一部が冒された時に多く見られるようです。島皮質は食べ物や薬物等に対する意識的な欲望との関連が言われています。島皮質は、脳の様々な領域と連絡しているようです。そのため島に影響を受けると様々な障害を生じる可能性があります。自律神経機能・運動・感覚・注意・感情・痛みの知覚や予測をはじめ多くの機能との関連が示唆されています。
「島」は、19世紀初頭にドイツの医師であり解剖・生理学者のJohann Christian Reilによって初の学術的な記述が為されました。その当初は機能は分かっていませんでした。
彼は1808年に「精神医学」という言葉を使う最初の医者でした。
2007年の「the journal Science」に掲載された論文では、一日40本のタバコを吸って脳梗塞を発症した患者について記載されていました。その患者は「島皮質」が障害されていました。彼は発症後に喫煙をやめ、医師に喫煙の欲求を忘れていると伝えたという内容が記されています。
他の研究では、喫煙歴のある脳梗塞患者のうち19人が島に障害をおっており、そのうち13人が喫煙をやめ、そのうち12人はいとも簡単に喫煙しなくなったと報告されています。他の6人は喫煙を継続し、島の中でも違う部位が障害されたことが推察されます。
神経科学者は、島皮質が欲望や嫌悪感、誇りや屈辱、罪悪感のような感情の源泉だと考えています。それは道徳的な直感や共感、感情的に音楽に反応するような能力を生み出すのに役立ちます。したがって、もし島に影響を受ける場合、いかに様々な人格や行動の変化を引き起こすかが想像されるでしょう。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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