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脳卒中は突然に!世界規模の研究から学ぶ予防と実践
脳卒中は障害・死亡要因の主要な疾患です。脳卒中は予防できるのでしょうか?
おそらく完全とは言えませんが、脳卒中にかかる確率を大幅に下げることは可能です。脳卒中の危険因子に関する国際的研究は、潜在的に修正が可能であることが示されています。
研究では、世界各地で年齢または性別によってリスク要因がどのように異なるかを評価しました。
高血圧・低身体活動・高アポリポ蛋白質B100(ApoB)/アポリポ蛋白質A1(ApoA1)比(冠状動脈性心疾患リスクの予測因子)・乱れた食生活・肥満・心理的要・喫煙・心臓病・飲酒および糖尿病が挙げられました。これらのうち、高血圧は脳卒中の最も重要な危険因子であると同定され、脳出血とより関連していることが示されました。一方、喫煙・糖尿病・アポリポタンパク質および心臓病などは脳梗塞とより関連していることが示されました。
これらの危険因子は、地域・性別・年齢層で一貫していました。しかし、肥満や心臓病は、男性よりも女性のほうが多く、男性での喫煙と飲酒による有病率が高いようでした。高血圧・肥満および心臓病は若年者の脳卒中の発症率を高めたのに対し、食生活は高齢者の脳卒中との関連が高いことが示されました。
食生活の変化は、脳卒中予防において最も大切となる部分です。健康的な食事は、脳卒中の最も注意すべき危険因子である高血圧・悪玉コレステロール・腹部肥満・糖尿病・ApoB / ApoA1比を減らすのに役立ちます。実際、より健康的な食生活は、ほとんどの地域で脳卒中リスクが低いことと関連していました。
「より健康的な食事」は、南アジアとアフリカの脳卒中のリスクを軽減しませんでした。実際、南アジアでは、一見健康的な食生活は脳卒中リスクの増加と関連しているようでした。実際に、南アジアの食生活では、健康的と思われていた食生活がそれほど健康的ではないようでした。例えば、南アジアにおける果物と野菜の摂取量の合計は、他の地域よりも低いようです。南アジアの人口の大部分が菜食主義者であり(約40%)、野菜の摂取量が非常に多いにもかかわらず、最近の研究は南アジアでは世界で最も果実の摂取量が少ないこと・植物性食品の消費量が少ないこと・調理に水素化植物油が多く使用されているなどが見受けられ、健康的ではないことを示しています。
地域差にかかわらず、上記の10のリスク要因は脳卒中リスクの約90%を占めていることを念頭に置いて下さい。
この研究で理解して頂きたいことは、行動を変えることで脳卒中が大幅に防止できることです。変更できるものは食事だけではありません。定期的な運動は身体の不活動の影響を改善するだけでなく、代謝を促進します。適度なアルコール摂取および禁煙は、脳卒中予防に対する行動ともなります。
reffereces
療法士からのコメント
脳卒中は高齢者だけの病気ではありません。若年者でも発症する方もいます。記事を読んで少しでも心当たりのある方は、すぐにでも生活を見直し、実践しましょう。習慣化ははじめは努力を要しますが、しばらく経つと感覚も改善されてきます。後悔してからでは遅いです。今始めましょう。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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