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はじめに
・脳卒中は体だけでなく、脳に影響を与え、様々な症状を引き起こすため車の運転の再獲得は難しい目標です。しかし、車の運転技術の再獲得は生活の幅を大きく広げ、移動する為に人の手を借りずに済むようになります。
今回は、車の運転に関するアイデアをお伝えします。
運転と高次脳機能障害
・自動車の運転は健常ドライバーは、無意識に行っている認知、判断、操作を並行して行う高度な処理能力を要する動作です。体の運動能力以外にも下記のような症状が脳卒中では併発する可能性があります。
・注意障害では、運転中に行わなくてはならない多様な安全確認が出来なくなります。交差点などでの複数の事項を同時に確認することが苦手になります。
・視野障害では、視野が狭くなり、信号や標識や歩行者などを見落とす可能性があります。
・失語症では、事故発生時に警察や消防等への通報が出来ない事が懸念されます。 病識の低下では、障害があることを認識できず、慎重な運転が出来なくなります。
・空間認識の障害では、車道のセンターラインを越えたり、並走車両に気付かない、歩道に乗り上げたりする可能性があります。
運転免許証の書替えについて
・障害による運転免許の書替えを行わなければなりません。運転免許試験場・運転免許センターで、適性相談・検査を受けます。自分がどのような自動車を運転することができるかの公的審査を受けます。人により条件付運転免許となった場合は、その条件にあった車であれば運転可能です。不適格の場合は新規取得と同様にリハビリや練習後に改めて適性検査を受けます。警察署でも適正相談を受け付けています。
医師の承認を得ましょう
・医師の事前の承認なしに適正検査などに参加し運転する場合、事故が発生した時に、自身や他の人を命を危険にさらしたり、損害をカバーするための自動車保険の能力を脅かす可能性があります。医師の了承を得て、適切な手順を踏みましょう。
・身体能力や認知機能が運転可の状態であっても、運転禁止のお薬を服用している方は、医師から運転可の診断を受けることはできない可能性が高いといわれます。
運転免許の適性検査について
・運転免許での適性検査は、「視力・聴力・色彩識別能力・運動能力」などあり、免許の種類によって基準値は異なります。学科試験、技能試験(技能卒業検定)等に合格した場合でも、適性検査の基準に達しなかった場合は運転免許証は交付、更新されません。警察署でも相談を無料で行っています。
運転訓練が出来る施設があります
・ 障害者が運転訓練・適正評価などできる施設があります。例えば、国立障害者リハビリテーションセンターでは、自動車訓練室があり、障害のある方が自動車を安全に運転するために必要な知識や技能の習得を図ります。全ての利用者に対して訓練の開始前に運転評価を実施することで、一人ひとりの障害状況を把握し、安全かつ効率的な訓練を行っています。
運転に集中しましょう
・運転中はラジオや音楽を聴いたり、会話をするなど注意がそれるような行為はしないほうが良いです。
ドライブレコーダーの使用
・ドライブレコーダーを使用しましょう。万が一の事故が生じた際に、事故の状況を記録しておくことは、責任の所在を明らかにする有効な方法となります。最近では、スマホアプリのドライブレコーダーもあります。損保会社が無償で提供するアプリや、損保会社がアプリを使った運転診断を無償で行っている企業もあります。
交通量の多い地域では他の手段を検討しましょう
・交通量の多い地域に住んでいる場合は危険性が高まるためバスまたはタクシーなどを他の手段を利用することを検討してください。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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