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感情失禁(情動調節障害PBA)について
症状
脳卒中後、感情の反応が影響を受けることがあります。感情的な不安定性と感情失禁(情動調節障害PBA)は、以前は反応しなかったような刺激に対して、又は何も刺激がない状態でも突然に大きく泣き出したり、笑い声をあげたり、説明がつかないような情動的な表現を呈する場合もあります。ほとんどは突然出現して、数秒から数分間持続します。周囲の方には理解しがたいため、日常生活や仕事などにも影響を与え、生活の質に影響します。
知識は「力」になります
脳卒中が脳のどの領域に影響を及ぼしたのか、またその領域の機能を知り、調べる事が必要です。そのように知ることは、脳卒中の影響をどのように補償していくか、適応させていくか、最終的に克服するかについての洞察を提供してくれます。
医師は磁気共鳴画像(MRI)を見せ、これらの情報を伝えてくれると思います。その場で理解するのは難しく、時間も長くは取れないと思いますので、メモをして後でメモを見ながら学んでいきましょう。病気について知っている事実の情報が多くなればなる程、気になることは少なくなってくるものです。
知識は「力」になってくれます。
人を避けることは根本的解決にならない
多くの脳卒中患者様は、情動調節障害のために恥を感じたり、他人を避けようとしたりします 。
情動調節障害の重症度や症状は、適切なレベルまで下がります。
情動調節障害の確実な治療法として、抗うつ薬は必ずしも全ての脳卒中患者様にとって最良の選択肢ではありません。それは脳卒中が影響を与えているからです。
情動調節障害は、その症状を知らない方に説明することが出来ます。人を避けることは根本的な解決になりません。ご友人は症状について理解されていれば、怖がったり、離れたりしません。
御自身、周囲の方と病状を学び理解し、医師と共に症状の緩和へ向け歩んでいきましょう。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)について
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、命に関わるような事故や病気のあとに起きやすく、脳卒中と関連しています。脳卒中は突然生死に関わるような強いストレスを受けます。
発症5年以内の脳卒中経験者においてPTSD判定のテストを行った所、18%の方がPTSDであったとの報告があります。
「また起こったら・・・」と、脳卒中患者様は恐怖を強く感じる可能性があります。
フラッシュバックしたり悪夢を引き起こす可能性があります。そのような追体験によって、動悸、呼吸困難、吐き気、体が強張る、冷や汗をかくなどの身体症状が出ることがあります。
PTSDは、上記以外にも様々な症状を引き起こします。過覚醒、体の凝り、下痢、不整脈、頭痛、パニックや恐怖心、抑うつなどは代表的なものです。PTSD自体が脳卒中の再発リスクを高めるようとの報告があります。
(過覚醒:危険な兆候に絶えず身構えており、神経(交感神経)が高ぶった状態が続き、不眠や不安などが強く現れる症状が出ます。)
PTSDの3人に1人は服薬に不信感・不安があり自己判断で中止してしまうとの報告があり、注意を要します。
PTSDは、追体験、回避行動、過覚醒の症状が1か月以上続き、多くは1年以上続きます。
PTSDは治療開始が早ければ早いほど回復も早くなります。思い当たる場合はぜひ専門家の診断を受けましょう。PTSDの専門医や精神科、心療内科の受診をお勧めします。
既婚、相談相手がいるとPTSDになりにくいとの研究データがあり、はけ口があるというのは大事なようです。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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