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2017.01.09 脳卒中

厳選8種!!2017年版 最新の脳卒中・脳梗塞リハビリテーションとその効果

 

 

 

最新の脳卒中リハビリテーションは?

 

治療法の種類

   脳卒中から機能回復する最善の方法はありません。脳卒中リハビリの専門家はたくさんいますが、誰もが満足するような確立した方法を証明した人はいない、ということをまず理解するべきです。

 

最近の臨床研究では、どのタイプの治療をどの患者に与えるか、または回復プロセスのどの段階でどういう治療を選択するか、ということが明らかになりつつあります。

 

つまり多くの理学療法は客観的な証拠ではなく信念に基づいて実践していると言わざるを得ず、更なる研究活動の推進が必要です。提唱されているいくつかの治療法を紹介していきます。

 

 

・神経筋促通アプローチ

Bobath(ボバース)、Brunnstrom(ブルンストローム)、Proprioceptive Neuromuscular Facilitation [PNF]は、異常な筋緊張、屈筋および伸筋の相互作用、筋肉の弱化およびその結果としての機能不全運動などに対する筋機能促通が主なターゲットとなっています。

 

これらの神経学的アプローチのいずれも他の治療法より脳卒中後の運動能力に優れた効果を示すことができてはいません。 ボバース概念は、1990年代から現在に渡り課題指向アプローチを取り入れており、脳卒中リハビリテーションの改善効果を示すために研究の方向性が概説されている→こちら

 

 

 

 

・Constraint Induced Movement Therapy(CI療法)は、麻痺の無い手足を週末を除いた2週間(起床時間の90%)固定する治療法です。これにより麻痺のある手足を1日7時間以上、10日間以上使用することになります。

 

数十年にわたる研究により、実験室と実生活の両方で運動の量および質を改善するデータが蓄積されています。CI療法は患肢の少なくとも10度の手指伸展と20度の手関節伸展を必要とします。2002年にある研究グループは多くの患者がCI療法のようなミットを装着し長期間制約することに抵抗があり、CI療法自体に抵抗があることを示しました。

 

またセラピストの80%が、CI療法のような厳密な管理はできない、と主張しました。固定していても障害されていない手を一部使用するような「不正行為」は臨床試験でもよく見られていたため、より取り組みやすいmCIMT(修正版CI療法)が開発されています。これは練習時間をより短くして(1日3〜5時間)家庭で行うことができます。

 

 

 

 

・機能的な電気刺激とも呼ばれる神経筋刺激(一般にFES;機能的電気刺激と略される)は、筋収縮を引き起こし大脳皮質の興奮性を増加させ、損傷されていない神経回路を強化する治療法です。この収縮は歩行のような機能的活動と同時並行で行われます。

 

“治療的刺激”と“機能的刺激”は分けられる必要があります。“治療的刺激”は、患者はリラックスし、刺激自体が自動的に行われるものです。“機能的刺激”は、患者は日常生活で行うような立位や歩行といった動きと刺激を組み合わせ、効率化を図るものです。

 

こういった刺激に頼らずとも、手首や手指が少しでも随意的に動かせるなら、修正版CI療法のような動きを伴った治療に挑戦するべきです。また修正版CI療法とFESを組み合わせた報告も出ており、治療成績も良好な可能性が示唆されます。

 

 

 

 

 

・Transcutaneous electrical nerve stimulation (TENS;経皮的電気刺激)は神経を刺激する小さい電流を流すプローブを用いるものです。

 

鎮痛作用のあるエンドルフィンが身体より産出されるのを手助けするため、疼痛や痙性が上昇することなく運動機能とそれに対する認知を高めることができます。TENS単独で行うよりも、自発的な動きを伴った動作課題と併用することが強く推奨されます。

 

 

 

・筋電図(EMG)バイオフィードバック療法は、筋肉の収縮がコンピューター上に読み取られ、画面上に“マウス”や“操作棒”として表示され、それらを筋収縮によって操作することによりゲームなどを画面上で行う治療法です。

 

患者自身が操作することとゲームを楽しみながら、自身の身体を動かす練習をできることが利点です。まだ有効性を調べる研究が進行中ですが、ロボット訓練や神経筋刺激など他の訓練と組み合わせたほうが効果的かもしれません

 

 

 

 

 

・ロボット治療は、患者が運動を開始した後、ロボットが運動を完了するのを支援する治療法です。逆に負荷を調節し加えることで、抵抗トレーニングとして使用することもできます。ロボット療法は限られた数の患者数でしか調査されていませんが、古典的な機能訓練を単独で行うよりも機能回復及びADLの向上が著しいという報告がされています。

 

 

 

 

 

・バーチャルリアリティトレーニングは、上肢障害に取り組む有望な新しいアプローチですが、まだ多くのRCT(科学的に有効性が高いと証明する統計手法の一つ)が実施されておらず、有効性は確認段階です。

 

これは任天堂Wiiが良く使用されていますが、画面上に実際の環境とリンクした機能訓練のための模擬環境が設定され、自身の身体が画面の中にいるような錯覚を感じながら、身体を動かすことでゲームなどをこなし、動きを促通していくものです。

 

 

 

 

 

・これらの他にも、トレッドミルによる歩行訓練や鏡を使用するミラーセラピー、装具療法などが良く用いられている治療法です。

 

 

是非、このような介入を実践してみてください。述べてきた訓練を集中的に行うことは、機能回復を補完し支援することができるはずです。療法士などからの専門的なアドバイスがあれば、さらにこれらの治療の効果を最大限に引き上げるものとなるでしょう。

 

 

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