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退院後の生活環境について
脳卒中後の生活において、病院で医療従事者がチームとして働いていたように、チームワークは不可欠です。自宅においても、患者様とご家族様は脳卒中に立ち向かうチームです。 励ましや応援のある環境は、患者様の回復にとって良い環境です。自宅は脳卒中後の患者様のニーズが満たされるように適応されていることが重要です。
そこには「安全」、「快適」、「自立」の3つの優先事項があります。
脳梗塞後、病院では適切な安全管理の下、食事が準備され、薬も管理され、四六時中援助を受け、周囲の多くの人が助けてくれていました。 しかし、自身でそれらを自立して行わないといけない難しさを理解するにつれ、「できない。」と遣る瀬無い気持ちを感じてしまうかもしれません。
そこで生活するために新しい手段・戦略が必要となります。 その戦略の一部を生活環境の面からアイデアをお伝えします。
始めは人の手を借りましょう
御自身で何かを行う時に大変で不快に感じるときは助けを借りましょう。 退院後の生活は全てが初めてのことです。御自身で何か初めての事を行うときには、近くに家族や介護者がいてくれると、それは安心感や快適に感じ自信を持って事を行えるでしょう。
御自身で行えることは、人に頼らずに自身で行わなければなりません。
床の敷物に注意しましょう
足を取られ転倒してしまう危険性があるため、動線上の毛の長い絨毯やラグは取り除きましょう。 もし敷かれたい場合は、端を下が畳であればカーペット用のピン、フローリングであればテープなどで留め、たわみを無くしましょう。 また、冬場はこたつ布団など動線上にはみ出す布類は引っかかる可能性があり注意しましょう。
快適な衣服を着て生活しましょう
快適な服を着て、靴と必要であれば装具を着用してください。快適性と安全性が大切です。
服は、伸縮性のある物が良いです。
ボタンはマジックテープに変えても良いでしょう。ファスナーはリングを付けると掴みやすいです。ウエスト周りは比較的ゆとりのある物がトイレで下衣を下ろす時にも楽でしょう。ロゴなど描かれている服は、前後ろが分かりやすいです。
※硬い装具は長時間着用していると浮腫を引き起こす可能性があるため、必要な時に装着しましょう。
手すりを取り付けましょう
麻痺側の下肢は反対側より支えづらくなっています。補助として階段の両側に手すりを設置しましょう。片方は上るため、もう片方は降りるためです。
その他にも、上がり框やトイレ・お風呂場などでも手すりは有効です。
家具はコンパクトな物にしましょう
家具はコンパクトで自由に動かせるようなものが良いでしょう。歩行器や杖のような歩行補助具を使用している場合は、動線上を安全かつ快適に移動するためのスペースが必要です。配置を変えるだけで移動しやすくなる場合も多いです。
日本の家は狭い家も多く、ベッドを置いたりすると、もう一つ二つ大きな家具を置くと通り道は狭くなってしまいます。配置は、リハビリスタッフや介護現場における専門家に相談しても良いでしょう。
足下を照らすライトを付けましょう
家の外の階段や自宅内のトイレまでの導線上の廊下等には足元を照らすライトがあると良いです。
ドア・襖は取り外し、変更できます
ドアや襖は、より広い入口の空間を確保するために取り外すことができます。 歩行補助具や車椅子などを用いて移動している身体状況の間は、スペースを確保するために一時的な解決策として良く用いられます。また、住宅改修で、開き戸から引き戸やアコーディオンカーテンに変更する方もいらっしゃいます。
椅子は丈夫な物を選びましょう
危険ですので車輪付きの椅子はやめましょう。 食事の際は、台所の丈夫な椅子に座ってください。 移動式のオーバーテーブルもありますので利用し、起きて座って食事を取りましょう。丈夫な椅子は支え(手すり代わり)にもなりますので便利です。
良く使う物は身の回りに置きましょう
手の届く所に頻繁に使う物を置いておきましょう。常識の様に思えますが、短期記憶障害がある場合は探している物を忘れてしまったりします。また、その都度物を探すストレスから避けられます。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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