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2016.12.12

後頭葉

 

 

後頭葉が位置する場所

  • 後頭葉は,読んで字の如く,脳の中でも後方に位置します
  • 後頭葉に隣接する他の脳領域には,「頭頂葉」や「側頭葉」が存在し,脳に存在する多数の溝によって区分分けされています.
  • CT画像で後頭葉を見た場合,以下のような見え方をします

黄色い枠で囲われた領域が後頭葉となり,脳の後方に位置しているのがわかります

 

後頭葉の役割・機能

視覚機能

  • 後頭葉の主要な役割は,眼前に拡がる景色・風景をみるために必要な「視覚機能」です
  • 視界から入ってくる視覚刺激は,感覚信号として神経を辿って後頭葉に至り,「目が見える」といった日常的な現象を創りだしています.

上図のように左側視野の鼻側から入る視覚信号は,神経を伝って反対側の後頭葉に,耳側から入る視覚信号は同側の後頭葉に入力されます.これは,右側視野においても同様のことが言えます

 

後頭葉が障害されると・・・

  • 後頭葉は「視覚機能」を司っていますので,障害された場合,高い確率で視野障害を呈する可能性があります
  • その他の症状として,目は見えているにも関わらず,その視覚情報を正確に認識・処理できないことによる後頭葉特有の高次脳機能障害を呈することも多くあります
症 状
視野障害
  • 皮質盲(全視野の欠損)
  • 同名半盲(視野半分の欠損)
  • 1/4盲(視野の上下いずれか1/4の欠損)
Anton症候群
  • 視野の欠損に伴い見えていないはずの視覚に関して,「見えている!」と錯覚してそう主張する症状
物体認識障害
  • 相貌失認(家族や知人にも関わらず顔を認識・識別できなくなる症状)
  • 色彩失認(色彩を識別することが困難となり,景色・風景が白黒のみで構成されているようにみえる症状)
  • 視覚性運動盲(動いている物体を認識することができず,自己が見えているもの全てが静止画のようにみえる症状)

 

専門家向け

背側経路と腹側経路

  • 視神経を伝って後頭葉に入力された視覚信号は,後頭葉にて認識・処理され,その後その情報をどのように適切に利用するかを状況や環境に応じて決定するため,その他の脳領域に情報を送ることでニューロネットワークを構築している
  • そのニューロネットワークを担っている重要な経路が背側経路腹側経路である

 

背側経路(Where Pathway)

  • 背側経路は,「どこ経路」とも呼ばれ,①背側-背側経路②腹側-背側経路に分けられ,物体や対象の位置関係などの空間的な位置情報を認識する機能を主に担っている

 

腹側経路(What Pathway)

  • 腹側経路は,「なに経路」とも呼ばれ,道具の名称などの記憶的な知識や,物品の基礎知識を保有・貯蔵しており,視覚からの情報とマッチングさせることで,それが何か?を認識する機能を担っている

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