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2017.03.22 脳卒中

見逃さない!!脳卒中後の5兆候と直後の対応について。。

 

 

主な症状

突然の麻痺

腕、脚、または顔の突然の衰弱やしびれは、特に体の片側だけに麻痺がある場合は、脳卒中の典型的な徴候です。微笑んで鏡を見ると、顔の片側が垂れていることがわかります。両方の腕を試して上げると、片側を持ち上げにくい場合があります。重症度に応じて、脳卒中は身体の片側で麻痺を引き起こすこともあります。

突然の混乱

脳卒中は突然の混乱を引き起こす可能性があります。たとえば、コンピュータに入力したり、会話している場合、発言、思考、または理解のスピーチが突然困難になることがあります。

突然の視力低下

あなたは突然、あなたの視覚を完全に失うか、またはぼやけているか二重視力を経験するかもしれません。

突然のバランスの崩れ

身体の片側に麻痺があるため、歩行、バランスや調整の喪失、めまいが発生することもあります。

突然の頭痛

重度の頭痛が突然起こり、原因がわからない場合は脳卒中を起こしている可能性があります。この頭痛は、めまいや嘔吐を伴います。

 

 

片頭痛の既往がある場合は、この症状や視力の問題を脳卒中の徴候と特定するのが難しい場合があります。脳卒中や片頭痛の有無を判断する方法については、医師に相談してください。脳卒中は生命を脅かす可能性があるため、脳卒中の症状が疑われる場合は、常に医師の手当てを受けてください。

 

 

リスク因子

誰でも脳卒中を起こしますが、リスクが高い人もいます。脳卒中のリスクが高いことが分かっていると、症状を経験した場合に備えて、ご自身やご家族や友人が準備するのに役立ちます。

リスク要因
全身状態
  • 脳卒中・心臓発作の既往歴
  • 高コレステロール
  • 高血圧
  • 心臓病
  • 糖尿病
  • 鎌状赤血球症
生活習慣・行動
  • 不健康な食事
  • 肥満
  • 高血圧
  • 喫煙
  • 運動不足
  • アルコールの過剰摂取
その他のリスク要因
  • 家族歴
  • 年齢:55歳以上
  • 性別:女性は男性よりもリスクが高い

 

 

年齢や家族歴などのいくつかのリスク要因は努力ではどうにもなりません。ただし、医師と協力してライフスタイルを変えることで他のリスク要因を減らすことができます。脳卒中のリスクを高める可能性のある状態に対して予防する必要があります。定期的に運動する、アルコール摂取を減らす、バランスのとれた食事を取るなどの健康習慣を採ることは、リスクを軽減するのにも役立ちます。

 

更に詳しく

 

麻痺とは何か?

●麻痺は脳卒中に起因する最も一般的な障害の1つです。「運動経路」と呼ばれる、脳から  脊髄を通って筋肉までつながっている経路がありますが、正常に筋肉が動くためには、この運動経路が完全につながっていることが必要です。どこかの地点で障害が起きてしまうと、脳が筋肉を正常に動かす能力が障害されてしまいます。この減弱した状態を、paresis(不全麻痺)と言います。完全に接続が途絶えると全く動かなくなってしまい、paralysis(完全麻痺)と言います。

●麻痺により筋肉の緊張状態が変化します。麻痺した筋肉は、ゆるく、たるみ、低緊張となります。もしくは逆に、硬く、突っ張り、動かした際に異常な高緊張を起こす場合もあります。麻痺は個別の筋肉に影響することもありますが、通常は身体全体に影響を及ぼします。この影響の程度は、神経系の損傷の程度を推測する手がかりとなります。

●不全麻痺(paralysis)は以下のように分類できます。   

・単麻痺(monoplegia):単肢の麻痺

・両側麻痺(diplegia):身体の両側の同部位の麻痺

・片麻痺(hemiplegia):身体の半側の麻痺 ・対麻痺(paraplegia):体幹を含む両下肢の麻痺

・四肢麻痺(quadriplegia):体幹を含む四肢の麻痺 片麻痺は損傷側の反対の身体に症状が生じ、顔、腕、脚などに運動麻痺や感覚障害が生じます。

結果、歩行や物品操作などの日常活動に困難さを生じます。 また、脳の下部(小脳)の損傷は、動きの協調性が障害される「運動失調」という症状を呈し、姿勢保持や歩行、バランスが障害されます。

 

緊張とは何か?

●緊張は理解が難しい項目ですが、医師やセラピストと共通認識が持てるという点でメリットがあるため重要です。緊張とは「筋肉を動かそうとするときに生じる張力や抵抗の量」を表します。正常であれば、姿勢を保持し重力に抗することができる程度に高く、かつ自由な動作を阻害しない程度に低い状態です。脳卒中の後では、以下のような症状が生じます。

痙縮(高緊張): 痙縮は脳卒中後に共通に生じる身体的反応であり、腕や足が引き締まってしまい制御できなくなり、痛みや不快感を引き起こします。これは脳および脊髄を通る随意運動の回路の部分的損傷による筋肉の短縮が原因です。 特定の筋肉(指の屈筋など)は、連続的に収縮することがあり、痙縮は筋肉を動かす速度に依存します。 結果、急速に筋が伸張されれば、抵抗も強くなります。

   痙性の所見は、高緊張(筋緊張の増加)、クローヌス(急速な筋収縮)、深部腱反射の増強、筋痙攣、はさみ肢位(不随意的な下肢の交差)、関節の不動化があります。

 

・弛緩(低緊張): 弛緩は、筋緊張が以上に低い状態です。これは、筋出力が弱く、受動的運動に対する抵抗が低い状態を特徴とします。弛緩した筋肉は痩せて生きていないように見え、自発的な運動は非常に限られているか、存在しません。

   たとえば、腕に弛緩した筋肉が存在すると、体の側にぶら下がり、重い感じがします。弛緩した筋肉は引き伸ばされたり動かされても、常に弛緩しています。また収縮を開始するのが遅く、かつ収縮を保持できません。 弛緩状態は筋力低下とは仕組みがことなります。脳卒中者にとってこの点の理解は重要です。

 

失語症とは何か?

●失語症とは、考えていることを言葉にしたり、逆に話されている言葉を理解するのが難しくなってしまう症状です。脳卒中患者の40%にこの症状が現れます。コミュニケーション障害(言語表出もしくは言語理解)があるとセラピーの進行に影響してしまうため、コミュニケーションが取れる代替手段を考案する必要があります。また、言語障害によって社会参加に対して抵抗が生じてしまうこともあるため、それを避けるための支援も必要です。

 

構音障害とは何か?

●失語症と関連する症状で、発語の際に使用する筋肉(舌、口蓋、口唇)が障害され、発語が遅延したり途切れたりするので、内容が理解されにくい場合があります。このような発音の問題は言語病理学者によって治療されます。近年、ソフトウェアなどを用いた技術による発語能力向上のための新たなリハビリプログラムが構築されていますが、自己管理はもちろん、家族や仲間などによる支援も重要です。

 

嚥下障害とは何か?

●口腔の片側の筋肉が上手く動かないことにより、食物の咀嚼や飲み込みが上手くいかなくなってしまう症状です。味覚も障害されてしまい、食べ物を詰まらせてしまうリスクが増大します。

 

空間無視とは何か?

●「視野」は、見えている視界全体を表しますが、中心で見ているものはもちろん、見えている端々周囲までも含みます。「空間無視」は、見えている半側の物体や自身の身体に対して気づきがなくなってしまう症状です。脳卒中により視覚を司る経路が損傷されると、視野欠損、視界のぼやけ、二重視覚、動揺などが生じる恐れがあります。特に右半球損傷によりこの症状が出やすいです。

 

失読症とは何か?

●脳卒中後の読書能力の低下または喪失であり、他にも「アレキシア」、「単語失認」、「文章失認」などと表現されます。左半球が重度の損傷を受けた場合に生じ、書字能力の損失である「書字失認」と近い分類になります。

 

不安とは何か?

●脳は見たり、聞いたり、嗅いだり、味わったりするなど多くの動きを制御するように、感情も制御します。これらの領域が損傷した場合は、急に泣いたり、笑ったり、突然気分が揺れることがあります。 これを「情緒不安」といいます。

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