表情筋のトレーニング
パーキンソン病の約半数の方が、会話や嚥下に問題を抱えています。その特徴としては、早口になる、低く小さな声でボソボソと話す、どもる、単調な声になる、一度に話せる内容が短くなる等の症状が見受けられます。また、口の中に唾液が溜まりやすくなることも見受けられます。
このコミュニケーション能力の低下は、パーキンソン病の方にとって辛い症状で、人と話すことが嫌になってしまう場合もあります。今回の自主トレは、会話のための発声や表情の練習を行います。ゆっくり・はっきりと、出来る限り長く声を出すことを意識しましょう。また、その際に唇、歯、舌、顎など顔のパーツを誇張して動かすことを意識してトレーニングしましょう。毎日、練習を行い、練習をしたら周りの人とたくさん会話をしてみましょう。
「表情の練習」
顔の筋肉を使い、表情を豊かにする練習です。
下記の表情を、眉毛、目、口、歯、顎と顔のパーツを強調して表情を作りましょう。表情は誇張して作ってみましょう。
※練習を行う前に顔の各部位をマッサージしてから行っても良いと思います。(各部位への意識が向かう、筋肉が動かしやすくなる等の効果が見込まれる。)
手順)
•悲しい顔、泣き顔(例:子供が泣き喚くような表情です。)
•怒った顔(例:威嚇するように歯を見せ、眉間に皺を集めます。)
•驚いた顔(例:目を見開き、眉が上がり、口を大きく開けます。)
•笑顔(例:口角を引き上げ、歯を見せて、眉を引き上げます。)
•各表情を20~30秒ほど順々に行います。
•最後に笑顔にすると、楽しい気持ちで終われるためお勧めです。
※1.パーキンソン病の方は体だけでなく,表情や嚥下に関与する筋肉も硬くなりやすくなります。日頃から少しずつ続けて頑張っていきましょう。
練習のメリット:•パーキンソン病では、表情が乏しくなってしまい、顔の表情を作る筋肉(表情筋)を使わなくなってしまいます。
•顔の筋肉を目一杯使うことで、表情豊かに会話が出来るようにしましょう。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
————————————————————
〒113-0033 文京区本郷2-8-1 寿山堂ビル3階
ニューロリハビリ研究所 STROKE LAB
電話番号:03-6887-5263
メールアドレス:t.kaneko@stroke-lab.com
TwitterやYouTubeなどはアイコンをクリック↓↓↓