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脳にとって運動はどんな効果があるのか知っていますか?
多くの人が運動は心身ともに大切なことを知っています。
しかし、脳卒中者・健常者の脳にとってはどんな良いメリットがあるのでしょうか?
最近の研究では、わずか20分の運動で記憶を改善できることが示されています。その他、多くの研究で、精神的健康・認知・記憶に及ぼす有酸素運動の影響を評価しており、長期運動プログラム後にこれらの各パラメータの改善を示しています。
心理学と生理学の研究チームは最近、抵抗負荷トレーニングの短期間のセッションが若い健常人の長期記憶を改善したと報告しました。
46人の参加者は活動群(抵抗運動群)と受動的運動群に分けられ、記憶に関わる課題を与えられました。運動のセッション中に心拍数および血圧が測定され、活動群におけるより大きな生理学的応答を有する参加者は、より正確な記憶力を示しました。
参加者は、唾液サンプルを提供しました。検査結果は、活動群が脳におけるノルエピネフリンレベルのマーカーであるアルファアミラーゼの値がより高いことを示しました。身体的および心理的ストレスに応答して放出されるノルエピネフリンは、げっ歯類および人の研究における『記憶』に 関連しています。何か新しいことを学んだ後のこのノルエピネフリンの放出(統合期間)は、何を学んだかを覚えておく能力を向上させます。
研究の著者は、重量挙げ・腕立て伏せ・腹筋・スクワットなどの単純な筋力訓練は、記憶に良好な影響を及ぼす可能性が高いと結論付けました。運動に多大な時間を費やす必要はありません。どのようなタイプの運動が最も効果的であるかを正確に確認するためにはより多くの研究が必要です。
運動は認知機能を治療するだけでなく、『健康』を促進します。今回は運動は、運動は体だけでなく、脳の特に『記憶力』を高める効果があることをお伝えしました。
療法士からのコメント
脳卒中者のトレーニングでは、血圧や循環器系など多々配慮を要することがあります。どのような運動・負荷量が良いのかリハビリスタッフに伺うと良いと思われます。
refereces
Preventing loss of independence through exercise (PLIÉ): a pilot clinical trial in older adults with dementia.Barnes DE et al. PLoS One. 2015 Feb 11;10(2):e0113367. doi: 10.1371/journal.pone.0113367. eCollection 2015.
A 9-Week Aerobic and Strength Training Program Improves Cognitive and Motor Function in Patients with Dementia: A Randomized, Controlled Trial.Bossers WJ et al. Am J Geriatr Psychiatry. 2015 Nov;23(11):1106-16. doi: 10.1016/j.jagp.2014.12.191. Epub 2015 Jan 3.
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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