臨床診断の実際
神経科医は、患者にバランスの問題があるかどうかを確認するために検査を行っています。この検査は、医師が患者のすぐ後ろに立って、患者を後ろに引っ張ってバランスを崩さずに元に戻ることができるかどうかを調べています。パーキンソン病の場合、バランス障害のため後方に転倒します。
神経科医は、患者の手首を動かして動きの範囲を検査し、歯車様筋強剛が存在するかどうかを判断します。
書字を行っていただき、小字症(書字がだんだん小さくなる)があるかどうかを判断します。
患者は、神経科医から薬物療法に関するカウンセリングを受けます。
神経科医は、運動性振戦(失調症状)があるかどうかを調べるために患者を検査しています。この検査では、患者は自身の人差し指で神経科医の指に触れてから自身の鼻に触れ、その後、再度神経学者の指に触れます。
神経科医は、患者の手を開閉する能力が正常であるかどうか、特に動作が遅く(動作緩慢)なっていないかどうかを検査しています。この患者は「仮面様顔貌」を呈しており、これは表情が少なくなる傾向であることを意味しています。言い換えれば、彼女は顔の筋肉の自発的な動きがないので、表情が感情を反映していません。
仮面様顔貌は、誤って無関心、無気力、認知症、うつ、または悪意さえ感じさせる可能性があります。仮面様顔貌は、感情を反映していませんが、パーキンソン病患者の顔面筋に及ぼす影響を反映しているでしょう。
神経科医は、患者が腕を組んで椅子から立ち上がることができるかどうかを検査しています。体軸の動作緩慢さや筋強剛がある多くの患者は、手で体を押し上げないと椅子から立ち上がることが大変です。
神経科医は、標準的な指の器用な動きが可能かどうかを調べるために検査をしています。
パーキンソン病の診断につながる質問
ここでは、患者が神経学的運動障害の症状を訴えたときに医師がよく尋ねる質問リストを紹介します。この質問リストに対する“はい”の回答は、パーキンソン病の診断を示唆するものかもしれません。
– ここ2年以内で(安静にしている時の手足や歩いている時の腕に)片側だけの震えを経験したことがありますか、また、それは徐々に悪化していませんか?
– ボタンを締めたり、歯を磨いたり、髪を梳かしたり、卵を割ったり、箸(ナイフやフォーク)を操作するなど手を使う時ときに、ぎこちなく感じることがありますか?
– 歩いているときに片側の足だけ引きずられていませんか?
– 立ったり歩いたりするときに前かがみになることはありませんか?
– 歩いているときに片方の腕を振っていないことがありませんか?
– 声が変わったと感じることはありませんか? 例えば、力がなくなったとか、弱々しくなったとか?
– 家族が表情の変化を指摘したことはありませんか?
– あなたは以前と比べて笑顔が少ないように感じたことがありませんか?
– 表情が一点を見つめたままのような顔をしていることがありませんか?
患者がこれらの質問に「はい」と答えた場合、パーキンソン病の症状は徐々に進行するため、これらの症状の重症度が変化しないか、悪化しているか、または改善しているかどうかを尋ねていきます。(早期、中期、進行期のパーキンソン病の症状は、以前の記事を参照してください。)
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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