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2017.07.28

パーキンソン病の進行と迷走神経の関係性って?

 

 

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胃腸管から始まるパーキンソン病

 

神経変性疾患のパーキンソン病は、多くの人々に影響を与えています。 しかし、なぜパーキンソン病を発症する人がいるのかは未だ分かっていません。 オーフス大学の研究者はこの病気の理解を深めるために重要な一歩を踏み出しました。

 

オーフス大学とその大学病院の研究は、パーキンソン病が胃腸管で始まり、迷走神経を介して脳に広がる可能性があることを示しています。

 

研究では、1970〜1995年までに、消化性潰瘍治療の一環として迷走神経を切断した患者たち15,000名のデータを解析しました。「パーキンソン病が腸内で始まり、迷走神経を通って広がっていることが本当に正しいのであれば、これらの迷走神経切除患者はパーキンソン病の発症から自然に保護されなければならない」と、オーフス大学の博士はこの研究の仮説について説明しています。

 

研究では、迷走神経全体を切断した患者がパーキンソン病から保護されていることを示しています。 20年後にパーキンソン病になる確率が半分になりました。 選択的(一部)迷走神経切除術を受けた患者では、パーキンソン病のリスクは一般集団と同様でした。 これは疾患プロセスが、脳に到達して脳に影響を及ぼすことができる部分的に無傷の迷走神経に強く依存しているという仮説にも合致しています。

 

パーキンソン病患者は、迷走神経に関連する神経学的および胃腸病理学的病態との関連性の早期マーカーである可能性がある診断を受ける前に、しばしば便秘になることがあります。この研究プロジェクトは、パーキンソン病の原因を探る点でとても重要です。 迷走神経とパーキンソン病の発症との関連性を見い出したので、さらにこの神経変性を引き起こす要因を研究して、その発症を予防することが望まれます。

 

 

編集部コメント

脳と臓器を繋ぐ迷走神経を切断することで、思いがけずパーキンソン病の予防になっていたという研究です。今後の原因究明に役立つことが望まれます。

 

Reference

 “Vagotomy and subsequent risk of Parkinson’s disease” by Elisabeth Svensson PhD, Erzsébet Horváth-Puhó PhD et al. June (2015).

 

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