Facebook メルマガ登録にて定期的に最新情報を受け取れます。
リハビリで防ぐ”不使用の学習”とは!?
リハビリテーション(以下:リハビリ)は運動機能の回復と運動能力の低下を防止するために必要です.
リハビリを積極的に実施しないorできないことでの運動不足により,身体に起こりうる影響を無視してしまった場合,脳もどのように身体を使うか忘れてしまうことに繋がりかねません.
これを”不使用の学習”と呼び,脳卒中後における身体機能・能力の改善を図るための大きな妨げとなります.
この”不使用の学習”を避けるためには,最小限の運動・動きを維持して実施していくことが大切です.そこで,リハビリを行うために背中を押して欲しい時には,以下の5項目を参考にしてみてください.
①5分間ルールを利用する
1つだけ自身の中で小さな約束事をつくります.それは「この運動を5分間で行う」という明瞭な目標です.
小さいかつ明瞭なゴール設定は,リハビリによる失敗・挫折経験を防ぐとともに設定したリハビリ自体が簡単なものにみえ,モチベーションへと繋がる可能性があります.
②1つの課題に絞る
機能改善のため!リハビリのため!…と普段たくさんのリハビリをこなしている場合,それは圧倒的なフラストレーションやストレスに繋がりかねません.
このような状態が続いてしまうとリハビリに対するモチベーションを下がってしまうことが多くあります.
意欲をもって長く続ける上で重要なのは,小さなステップをふむことです.1つゴールを選択し,それに対して取り組むことで過度なフラストレーションやストレスを回避することができるかもしれません.
③深刻に考え過ぎない
リハビリに対するゴールを設定し,それに対して意識し考えることは非常に重要なことです.
しかしながら,ゴールへの到達度や達成度について考え過ぎるとかえってそれがフラストレーションやストレスへと繋がりかねません.リハビリのゴールに対して考えることは重要なことですが,考え過ぎもよくないことを踏まえておくことが必要かもしれません.
モチベーションを保ち続けるために,リハビリのことを考えるのはそれをやっている時だけにし,それ以外の時間はそれを忘れるようにすることも大切です.
④習慣へと繋げる
ヒトは一度習慣となれば,身につけた/習得した動作や活動においてそれを思い出す労力/努力を最小限に減らすことができます.
習慣化されるまでの到達点にはある程度の継続性が必要ですが,一貫性をもって行っていけば自然に習慣化されてくるでしょう.
習慣化されてくればメンタルエネルギーを節約することができます.休憩の時間にはしっかり活動モードをオフし続けることにも繋がります.
⑤他の脳卒中当事者からインスピレーションを得る
インスピレーションを得るためには,一般的なモチベーションサイトをみればあるかもしれませんが,それ自体が直接脳卒中の回復に繋がらない可能性もあります.
自身の回復について自分をコントロールし,これから自身がどのようになっていくかを見定めたヒト,脳卒中当事者の話を読んでみることもモチベーションへと貢献してくれるかもしれません.
療法士からのコメント
臨床現場(病院etc.)の中で,リハビリの必要性はわかっているのに中々リハビリに意欲的になれない患者様は多くいらっしゃいます.このトピックスで書かれているヒントは抽象的なものが多いですが,だからこそ万人の当てはまる可能性があるとも解釈できるので,上記のヒントを試してみる価値はあるのではないかと思います.
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
————————————————————
〒113-0033 文京区本郷2-8-1 寿山堂ビル3階
ニューロリハビリ研究所 STROKE LAB
電話番号:03-6887-5263
メールアドレス:t.kaneko@stroke-lab.com
TwitterやYouTubeなどはアイコンをクリック↓↓↓