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2017.03.22

うつ病への薬物療法:神経可塑性を初めて生体内で示した研究

 

 

 

 

 

 

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薬物療法でうつ病患者の大脳皮質は正常化する

 

 Ravi Bansal博士の研究では、うつ病患者の大脳皮質には構造的な相違があり、これらの相違が適切な薬物療法で正常化することが判明しました

 

 2017年3月7日にMolecular Psychiatryにて発表されたこの研究は、うつ病の薬物治療中の大脳皮質の構造的変化の存在を最初に報告し、 人間の脳における解剖学的神経可塑性の存在を初めて生体内で示す証拠となりました。

「大脳皮質の肥厚が抑うつ症状の重篤度を軽減するのに役立つ代償性の神経可塑性の反応であることを示唆している」とピーターソン氏は述べています。

投薬を行っていない患者は、皮質が肥厚しており、肥厚していない程症状が少なくなります。薬物による治療は症状の重篤度を減少させ、結果的に脳における生物学的な補償の必要性を減らし、その皮質はより薄くなり、健康体と同様の厚みに達します。

 

研究内容

 

 研究は、慢性うつ病患者41名を対象に行われ、10週間の調査期間の終わりに解剖学的脳スキャンをし、比較対象として39名の健康体を1回脳スキャンした。患者は、選択的セロトニンおよびノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害薬であるデュロキセチン、またはプラセボ薬を無作為に投薬された。試験中、投薬を受けた患者は、プラセボを受けた患者と比較して、症状の有意な改善を経験した。投薬治療を受けた患者では、皮質の厚さが健康体に見られる値に向かって減少し、プラセボで治療された患者は皮質のわずかな肥厚を示した。この発見は、プラセボ治療患者が進行中の症状に対する補償を求め続けることを示唆している。

 

 「この研究は成人で行われましたが、無作為化対照試験とMRIスキャンを組み合わせたこの方法論は、小児および成人の多くの他の集団にも適用できます」とBansal氏は述べています。また、我々の神経可塑性の観察は、神経精神医学的障害を有する人の治療のための新しい生物学的標的を示唆しています。

 

 

編集部コメント

脳は可変であり、症状が出現したときに、健常と比べ脳がどのように相違しているのかを評価し、治療した時にどのように反映されたかを脳を再評価するという繰り返しは医療のエビデンスを作り上げていく上でとても大事な作業になると感じました。

Reference

“Evidence for neuroplastic compensation in the cerebral cortex of persons with depressive illness” (2017)by R Bansal, D J Hellerstein & B S Peterson in Molecular Psychiatry.

 

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