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神経可塑性を促すために必要な3つのこと
脳卒中の症状は個々で異なります。そのため全ての人に同じ治療という訳にはいきません。個人に最適な脳卒中の治療選択をすることは難しい場合もあります。
しかし、脳卒中の治療で共通している部分は神経に始まるということです。
全ての脳卒中患者の回復の目標とすべき部分は、神経の可塑性であることを知っておくべきです。神経可塑性は脳を再配線するために必要なメカニズムです。
この神経可塑性は「反復」「一貫性」「挑戦」という三大要素が大切となります。
何度も同じ練習を挑戦的に繰り返しする事で、その部分の脳内のつながりを強くします。例えば、新しい言語を学ぶことは神経の可塑性に依存します。その言語を学ぶために、一貫した練習が必要となります。
言語を練習する度に、脳内の言語センターにおける繋がりが強化されます。一貫性のある練習を十分に繰り返し挑戦すれば、その言語を用いる事が流暢となるでしょう。
しかし、一貫性がなければ、その新しい神経接続は十分な繋がりを持てず、流暢になることは難しいでしょう。脳卒中後の回復も同じ概念で捉えることが出来ます。「反復性」「一貫性」「挑戦」が大切です。
この練習には通常の運動のような物理的なトレーニングと精神的なトレーニングが含まれます。患肢を強くするような運動のイメージは付きやすいと思います。
しかし、精神的なトレーニングは、あまり知られていません。例えば、実際歩いてはいませんが、自分の家の周りを歩いていることを想像します。その想像をしている時に、脳細胞は活性化しています。
最近の研究では、精神的なトレーニングは物理的なトレーニングと同じように神経可塑性を促進することが示されています。その2つを組み合わせることで最良の結果が得られることが示されています。本当に回復を望む場合、双方からアプローチする事が大切です。
例えば、痙縮の治療では、ボトックスのような治療は痙縮を一時的に緩和するのに役立ちますが、症状にのみ対応します。痙縮をコントロールするには、運動と痙縮の筋を感じてリラックスさせるような精神的なトレーニングを併せて行って脳を再トレーニングします。脳卒中の麻痺は今より良くなります。希望・目標を持って頑張りましょう。
療法士からのコメント
脳卒中後のリハビリは意味のあるトレーニングを意欲を持って繰り返すことが大切です。受け身の練習とならず、療法士と相談し、練習の意味を理解して取り組むことが大切です。何となくのリハビリは意味を為しません。共に頑張りましょう。
国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
アマゾン理学療法1位単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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