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2017.01.09 脳卒中

32個の質問から考える 脳卒中(脳梗塞)リハビリテーションに潜む大きな問題

 

 

 

 

リハビリの問題点

 

病院と退院後の地域サービスの連携

 多くの脳卒中は病院で多職種によるケアとリハビリテーションを提供されることになります。例えば、医師や看護師、理学療法士、作業療法士、心理学者、栄養士、ソーシャルワーカー、介護士などが挙げられます。

 

しかし地域社会へ出るためには、病院での経験とは異なることを要求されます。実際には、退院後のリハビリについて、現状は基準で必要とされている量よりは少ないです。

 

患者は生活をする中で多くの支援が必要と感じるかもしれませんが、実際に自分への援助が少なくなった際にどう援助を受ければよいか、その術を知っている人が実は少ないのです。

 

 以下は脳卒中サバイバーの方々から聞かれる質問です。

 

 

~質問の例~

・運転することができますか?電車に乗れますか?休暇に出かけられますか?
・服を着ることができますか?
・痙性は(上肢/下肢)は弱まりますか?
・再び走ったり、運動することは難しいですか?
・完全な動きを取り戻せますか?
・どんな活動をどんなタイミング、強度、期間で行えばよいですか?
・いつどの時点で手足の動きが戻ってきますか?
・ハイヒールを履けるようになりますか?
・手を使った作業ができるようになりますか?
・身体の強さ、柔軟性、バランス、持久力を取り戻すことができますか?
・体の動きをより良く調整することができますか?
・再び適切に会話することができますか?
・人々の言っていることを理解することができますか?
・再び適切に歩くことができますか?
・代償をする必要がありますか?本当の動きを回復しますか?
・退院後はどのくらい身体が弱くなりますか?
・どのくらいのリハビリが必要ですか?
・脳卒中の病変部位、タイプ、重症度が回復に影響しますか?
・私の視覚的な問題は増悪しますか?
・もう一度正しく書くことができますか?
・たくさんの課題や物事に圧倒される気持ちを落ちつけることができますか?
・自信を取りもどせますか?
・脳卒中を抱え、再び残りの人生を楽しむことができますか?
・私の残りの寿命に影響を与えますか?
・モチベーションをどれくらい頼りにする必要がありますか?
・回復は自分で進めなければなりませんか?
・能力の喪失や人生の急激な変化によるうつ病は生じますか?
・機能回復のための限界点があるのは本当ですか?
・性生活は影響を受けますか?
・どのくらいリハビリする必要がありますか?
・仕事に戻ったり、勉強したりすることができますか?
・自立した生活を取り戻すことができますか?徐々に自立することができますか?
・更なる脳卒中に苦しむかもしれませんか?

 

 

 脳卒中に関わるコンサルタント、セラピスト、専門家は、これらの質問を前向きに捉え、仮定の話で解答しようとすることは難しいようです。

 

患者はそれぞれ個別性があり、損傷の程度や回復の可能性、これまでの経験、価値観など異なっています。これらの違いは、研究データで示されている統計的な回復率を変動させ、独特な回復過程となりえます。

 

したがって、脳卒中の回復の一般的原則があり、患者の過半数が苦しんでいるいくつかの共通の問題がありますが、実は全く同じ回復過程を得る人はいないのです。

 

 残念ながら退院後に病院とおなじようなセラピーを続けることは難しいです。病院での治療の成果はセラピストなど他の人物によって達成されたものであります。

 

これは生活や訓練の中で、脳が変わっているからであり、セラピストはこのガイド役です。現在、病院外来。訪問リハビリ、デイサービスなどへの国の財源は制限傾向であり「リハビリ難民」がますます増えている現状です。近年は自費施設の登場により、今後ますますリハビリの継続は多様化され、自費サービスは競争の時代に入る可能性があります。

 

 脳卒中患者の大部分は病院での機能回復を経て地域での訓練に移行し、終了した後もさらに訓練を続けていく必要があります。しかし現状を見ると、多くの人が細かい腕の動きや身体状況を調整することに気をとらわれ、基礎的な訓練をやり直す必要があると感じます。例えば地域で多くの患者は床への立ちすわり動作が自立できていないと報告されています。

 

 これでは転倒から立ち直ることができず、歩行時に杖を必要とすることになります。若年者であっても、杖が手放せないが、転倒はしない患者を目にします。

 

転倒しないことは良いことですが、麻痺側への荷重が減り、健側の上肢でバランスをとることが習慣化してしまい、杖なしで歩けるようになることに多大な時間を要することになります。杖の使用は家の外など、最小限にするよう努力することを提案していく必要性もあります。

 

 退院前に多くのリハビリは完了し、退院後も患者がそれを実施できるはず!というセラピストもいます。しかし、STROKE LABに来る脳卒中患者様の中には、床からの立ち座りといった基本的な動作を行えませんが、やり方を伝えると、その場で実施できる方もいます。これはセラピストの指導や予後予測の問題もありますし、経験年数や教育環境も異なるセラピストでは病院でのリハビリに多様性があります。

 

 また、病院で退院後のすべてを予測することは非常に難しいです。日本ではほとんどのセラピストが患者と関われる時間が非常に限られていると感じている傾向があります。

 

ケアの過程に関わるすべての人にとって、より良い機能性は常に目標です。しかし、地域社会のリハビリになると、多くの場合、非常に基本的な機能性でさえ、国家予算と時間の関係で提供できていないことが現実として存在します。

 

 発症後、セラピストによる集中的なインプットは必要不可欠であり、限界に取り組むための治療の質も重要です。課題志向型訓練などは、病院のセラピストによって使用されている主流なものです。

 

しかし患者の多くは、退院した後にどのようにこれらを継続すればよいか、示されていない人が大半です。例えば痙縮は臨床的根拠として、適切な患肢の使用を繰り返せば軽減できることが示されていますが、自宅で実践するという現実とはつながっていません。

 

セラピストは、地域の脳卒中患者がどのような治療を行っているのか、知る必要があります。今までの伝統的な治療法から得られる利益と、患者が地域で多くのことに取り組めるための支援とを区別する必要があります。

 

 最近の脳卒中のレビューでは、脳卒中発症後1年時点で、自宅で行う機能訓練が有益であるということを認識している患者がいない点を問題視しています。

 

初期の外的な援助を終えると、最初は模倣していた機能訓練の形が崩れていき、次第に行わないようになり、悪い形に向かっているのではないでしょうか?

 

患者には個別性があるため、この自主訓練の良くない推移を有効的に解消する方法はまだはっきりいとしていません。あいまいで、寄せ集められた方法論の中で実施されているのが現状です。

 

 熟練した優秀なセラピストはこれらの現状を理解し、実際にどう自律的な機能訓練に結びつけるかという指針を理解しています。熟練した優秀なセラピストは膨大な脳科学の知識を駆使し、最善な結果を出す方法を模索しています。

 

彼らは、患者は心血管系の負荷訓練により全身耐久性を向上させながら、機能訓練を行う必要性を理解しています。しかし書面に実践方法を残すことはなく、一般的に言われている事柄だけを地域のスタッフに引き継ぎます。結果的に多くの患者は、どのような自主訓練をすべきか効果的に指導されていないと感じる傾向があります。

 

 それにも関わらず自分で訓練する必要性は理解しており、何をすべきか、熱心に求めます。求められた周囲の支持者もそれを支援します。

 

多くの患者はこういった共通の問題にぶつかることになりますが、それは前もってこれを回避する最良の道をたどっていないからです。答えは見つけるのが非常に難しく、数年かかることがあります。

 

その間に色々なことが起こるかもしれません。上手く訓練が行えなければ不使用が強化され、機能低下を招く現象が理解できるでしょう。


 良い治療者やアプローチはいくつかありますが、地域に出ると急にそれらが全く行われなくなる場合もあり得ます。その時の対処法を私たちは考える必要があります。

 

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