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2017.10.16 パーキンソン病

1950年から現在までの進化!パーキンソン病の手術のメリット・デメリット

 

 

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パーキンソン病の外科的治療の歴史を知ろう

 

脳神経外科医は数十年間、脳の解剖学的構造とパーキンソン病の症状との関連を調査してきました。

 

パーキンソン病の外科的治療の歴史はレボドパに先駆けて1930年代に始まり、結果としては不均一な結果をもたらしていました。

 

1960年代には手術戦略は進化し、脳神経外科医は脳のどの領域が手術に対し好反応であり、最も少ない副作用・後遺症を生じるかの医学的知見や経験を蓄えていきました。

 

その後の手術は2つの脳構造「視床」「淡蒼球」に焦点が当てられました。視床は、運動制御回路の複雑なリレーに関与する多くの異なる細胞群が存在します。医師は視床破壊術と淡蒼球破壊術の両方が、パーキンソン病の振戦と硬直の症状の改善を促進すると考えていました。

 

これらの脳神経外科手術は、レボドパ時代以前の1950年代と1960年代に使用されていました。しかし、それでもなお、この脳神経外科手術は広く広まることはありませんでした。なぜなら、副作用・後遺症を頻繁に起こした為です。当時は有用な治療薬がわずかしかなかったため、重度の振戦の方などの治療として手術が用いられました。

 

1960年代後半には、パーキンソン病の症状の軽減に有効なレボドパが登場し、多くの神経学者や神経外科医が、リスクを伴う手術に対する熱意を失っていき、事実上、日本やスウェーデンをはじめとするいくつかの国を除き手術は行われなくなりました。

 

その後、手術は1990年代に再開されました。これは脳神経外科医の技術の大幅な進歩に伴い、パーキンソンの症状を引き起こす神経回路をよりよく理解できるようになったことも要因としてあります。

 

パーキンソン病に対する脳神経外科的アプローチは、5つの異なる手順に焦点を当てています。

1. 視床・淡蒼球の病変位置に応じた視床および淡蒼球破壊術

2. 視床・淡蒼球または視床下部の核の深部脳刺激

3. 神経細胞移植法

4. 脳への神経細胞成長因子の注入

5. 種々のDNA分子の脳への注入

 

これらの最初の2つは現在使用されています。下3つはその安全性と有効性を調査している研究を通じてのみ利用されています。

 

外科的処置を受けることは、薬物を服用することとは全く異なります。 脳卒中・術後せん妄・発話不明瞭・思考や行動の変化・感染などリスク面を理解し手術を受ける事は重要です。

 

患者は手術を受けることを選択した場合、その手術が多く行われ、経験豊富な脳神経外科で手術を行うべきです。評判の良い脳神経外科では、どれくらい多くの手術を行い、どの程度の方が何人が症状が改善されたか、手術によって生じた合併症の頻度および種類について患者に伝えるでしょう。

 

これらの病院ではパーキンソン病の評価と管理に専門知識を持つ看護師チームを持ちます。手術は、現在もパーキンソン病の方に対し行われていますが、今後も継続した研究が必要とされます。

 

 

 

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