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2017.06.09 パーキンソン病

知っていますか?? ハンチントン病に特徴的な2つの特徴とその治療法

 

 

 

 

ハンチントン病

 

ハンチントン病は、通常30歳〜45歳の間に発症する遺伝性疾患です。この障害の典型的な症状は、進行性の認知症と“ヒョレア”(ギリシャ語で舞踏病と言われている)と呼ばれる不随意な踊りのような運動の組み合わせです。

 

医学の進歩により、ハンチントン病を患っているかどうかを確認する遺伝子検査が行われるようになりました。パーキンソン病との混同は以下の2つの状況で起こります。

 

 まずはじめに、非定型的なハンチントン病は、パーキンソン病と同様に身体の固さや筋強剛、運動の減少といった症状を生じます。このタイプのハンチントン病は、振戦(特に、安静時時振戦)が珍しいという点で、パーキンソン病とは異なります。

 

また、このタイプのハンチントン病の人たちは一般に、パーキンソン病患者よりもはるかに若いです(通常20歳未満)。しかし、パーキンソン病とハンチントン病には、誤診が生じるほどの類似性があります。

 

 次に、不随意な踊りのような動きは、脳内のドーパミン活性が高すぎるために起こる症状の1つです。これらの動きは、パーキンソン病患者がレボドパ薬に対する感受性が増した時に、ハンチントン病の患者に自然に起こるような運動と同じような動きになることがあります。

 

成人が典型的なハンチントン舞踏病を軽度の認知機能障害だけで発症した場合、舞踏病はドーパミンアゴニストで治療される可能性があります。ドーパミン系に干渉して、ドーパミンを枯渇させる、または脳のドーパミン受容体を遮断する薬剤によって、パーキンソン病に類似したパーキンソニズムを発症するかもしれません。

 

ハンチントン舞踏病を治療するためにドーパミン受容体拮抗薬およびドーパミン枯渇薬(tetrabenazine)が使用されます。これらはドーパミン系に干渉し、ダンスのような動きを減少させますが、副作用としてパーキンソニズムを発症する可能性があります。

 

これによって、パーキンソニズムの症状を呈するハンチントン病の患者は、パーキンソン病患者に間違われることがあります。そして、レボドパ投与に関連する不随意運動を有するパーキンソン病患者は、ハンチントン病を患っている人と同様に不随意に動く可能性があります。

 

 以前、議論したように、薬物治療の歴史を注意深く精査しなければ、パーキンソン病と誤解される可能性があり、薬物誘発性パーキンソニズムは一般的な問題です。ドーパミン受容体拮抗薬とドーパミン枯渇薬の2種類は、パーキンソニズムを引き起こす可能性がある薬剤です。

 

 

チック

 

 チック(tic)は迅速に発生し、短時間持続する、簡潔で、反復的な、突然開始する不随意運動である。チックは、単純な動作や複雑な動作や音声(発声)です。

 

単純なチックには、(両方の手のひらを上に向けて)肩をすくめる動作や、瞬き、唸り声をあげる、鼻をすするような動作などがあります。複雑なチックには、何かに触れるような動作やさぐるような動作、瞬き、肩をすくめる動作に続いて口を尖がらせしかめ面をするような動作といった動きが含まれます。

一つくらいチックのような症状を持っている人はいます。神経学者はこれを慢性運動性チックと呼ぶことがあります。

 

 ジル・ドゥ・ラ・トゥレット症候群、もしくは単純にトゥレット症候群という障害は、遺伝性ですが、よく知られているチック障害です。トゥレット症候群は、典型的には、長年にわたって起こる、運動性または音声チック障害の組み合わせのことです。

 

運動性チックは身体の1つの領域で起こり、次に別の領域に移動することがあります。音声チックは1つの音声と、それに続く別の音声で構成されています。音声チックのほとんどは、実際には無音の発声です。

 

まれなことですが、最もよく知られているトゥレット症候群の音声チックは、醜語症と呼ばれ、冒涜的な発言の繰り返しやわいせつな語を制御できず使用することです。チックの頻度および重症度は、時間とともに著しく変化します。

 

 トゥレット症候群は、通常、生涯を通じての障害です。さらに、トゥレット症候群は、家を出る前に電気がスイッチオフされたか繰り返し確認したり、手を洗ったかどうかを何度も確認したりするなど、強迫性障害に関連しています。

 

トゥレット症候群のチックは、多種多様な薬物によって制御することができます。反復運動を振戦と誤認するかもしれないが、通常、チックとパーキンソン病とを区別するのは容易いでしょう。

 

ハンチントン病についてのところでも述べたように、チックの治療に一般的に使用されるドーパミンの作用に拮抗する薬剤は、薬物誘発性パーキンソニズムを引き起こす可能性があります。

 

 

 

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