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2017.04.10 パーキンソン病

パーキンソン病の40%に重大な問題を引き起こす「うつ病」鬱症状について

 

 

行動症状

 

 パーキンソン病の初期症状で述べたように、パーキンソン病患者はうつ、不安、アパシー(無関心)、疲労などの行動変容を経験することがあります。これらは、非常に初期のパーキンソン病の症状であり、症状があまりにも曖昧であるため、医師がパーキンソン病の発症と関連させる可能性は低いでしょう。最初にうつで治療されていた患者が、後からパーキンソン病であることが判明することを時々目にします。

 

 うつ病、不安、疲労、またはアパシーのような行動症状は、個別にも発症しますが、併発して「併存症状」として起こり得ます。例えば、うつと不安は一緒に起こることが多いです。同様に、うつとアパシーまたはうつと疲労は同時に起こることがあります。幸いにも、うつを軽減する多くの薬剤が不安も軽減します。

 

アパシーを治療するための特別な医薬品はなく、治療するのは難しい場合があります。場合によっては、パーキンソン病の症状自体のより良い治療がうつを軽減し、アパシーを改善することがあります。行動症状とパーキンソン病の症状は、時にはパーキンソン病の症状が悪化し、不安やうつがより深刻となる「悪循環」を引き起こし、こういった感情の症状の増悪は、パーキンソン病の症状への対処や適応に大きな課題となります。

 

この悪循環は、構成要素の各部分、すなわちパーキンソン病の症状、うつ、不安を治療することによって打ち壊せる可能性があります。運動やより良い社会活動など薬剤治療以外でも、行動症状を緩和することができるかもしれません。

 

 

うつ病

 

 うつは、パーキンソン病患者の約40%で重大な問題となります。初期症状で指摘したように、重度のうつは、神経変性疾患を診断されたときの失望や悲しみとは異なります。パーキンソン病を患っている多くの人たちは、かつてのように反応しなくなってしまった身体に不満を抱いています。

 

事実、軽度な状態から徐々に重症化していくうつはパーキンソン病では非常に一般的であり、この問題についてより多くの研究が注目されています。しかし、典型的な重度のうつは、絶望感、無力感、自己価値の低下を伴い、食欲や睡眠の乱れを引き起こします。

 

 医師の中には、パーキンソン病患者の脳内の神経伝達物質の破壊による結果、重度のうつが起こると考えている人もいます。これにはいくつかの証拠があります。例えば、パーキンソン病の他の兆候が出る前に、うつになります。

 

これは、少なくともいくつかのうつの形態が、脳化学の根本的な変化を反映し得ることを示唆しています。また、うつが障害による個人的な反応であった場合、病気の進行と同じ割合で増加すると予想されますが、研究でこれを確認することはできていません。

 

 ここでは、パーキンソン病のうつは主に脳の神経化学的な変化によるものだと考えていきます。慢性進行性疾患の苦悩はうつに寄与しますが、生化学的変化もパーキンソン病における重度うつの発症に大きく関与します。

 

 パーキンソン病の症状とうつ病の症状にはかなり重なる部分があるため、障害の初期にうつが現れると、医師はパーキンソン病の初期症状を見落とすことがあります。うつ状態の人は、パーキンソン病の症状を呈しているように見えることがあり、パーキンソン病患者は、うつを模倣するような症状を有することがあります。

 

例えば、表情の喪失(仮面様顔貌)は、うつの表情と誤解される可能性があり、パーキンソン病の人たちの動きの遅さや屈曲姿勢は、うつを有する人の歩行や姿勢と誤認される可能性があります。

 

パーキンソン病の人たちが誤ってうつだけであると診断された場合でも、典型的な安静時振戦が現れるか、動きの遅さが自立した日常生活機能を妨害し始めるようになってくると、時間とともに正しい診断が明らかになってきます。

 

 うつは、広範囲の抗うつ薬でうまく治療することができます。医師は、患者のすべての病歴と現在の症状プロフィールを考慮に入れ、効果のある抗うつ薬を推奨します。抗うつ薬の妥当性を検討するために、通常12ヵ月間適切な用量で服用する試用期間を設けてください。

 

それが有効でない、または望ましくない副作用を引き起こす場合は、別の抗うつ薬を試してください。重度のうつによって、精神医学的に介護や入院を余儀なくされることはほとんどないでしょう。

 

 

 

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